心理学者が実践する科学的思考とは?【エビデンスベースドプラクティス】
エビデンスベースプラクティスについて話そうと思います。
心理学者の思考法というか、心理学的な発想をうまいこと使おうと思った時に、このエビデンスベースドプラクティスって発想が非常に大事になってきます。
元々はですね、心理療法とかってあんまり科学的根拠がない方法っていうのも行われていたんですよね。ただ、ちゃんと理論に基づいた方法を考えようっていう動きが昔あったんですけど、実際その方法って誰のどんな部分に効果があるかっていうのが検証されないまま使われてきたってことがあったりします。
薬とかって基本的には効果が分かっていて、副作用も分かっている、それが科学的にちゃんと証明されてるってものが病院で提供されてるわけじゃないですか。
それがですね、「これ効くよ」みたいな感じで、昔から伝え聞いている謎の薬草を煎じたものが病院で出されたら「えっ」って思うじゃないですか。それと同じで、心理療法もですね、ちゃんと根拠があるって言われてるものを使いましょうみたいなことが言われていて、それがエビデンスっていう発想なんですよね。
まずですね、心理療法をする時にも、私たちはそのエビデンスってものを重要視してます。
それが全てではないってことももちろん分かってますし、全てを説明するものではないってことも分かっています。心理学は6割を説明する学問だと言われているので、6割の人には説明できても、4割の人には説明できないかもしれないってところは踏まえた上での話です。
エビデンスなんですけど、今言ったようにですね、誰にでも使えるわけではないというところがあるので、人に合わせてカスタマイズする必要性があるんですよね。
だから心理療法を行おうとした時に、まずエビデンスをちゃんと知っていて、自分がそれを使えることができるってことも重要ですだって言ってました。
認知行動療法を使うことに効果があると分かっていても、自分がそれをうまく使えないと意味がない、みたいなところで、自分が使えるってことが大事です。
あと、患者さんの好みもあるので、最終的には患者さんに聞いてみて、こういうエビデンスがあるんですけど、こういうメリットとこういうデメリットがあります、その上でどうしますか? みたいな感じで話し合いをして、選んでもらうってことをします。
これが共有意思決定とかって言われるものなんですけど、エビデンスを目の前にいる人にうまく適用して、その話し合いをしながら、どういう方法を取っていくかってことを考えることが非常に重要なんです。
これって医療に限った話じゃなくて、私たちの生活でも同じような発想なんです。基本的に根拠があるって言われているものとか、効くって言われてるものが、ちゃんと証明されてるものなのかどうなのかっていうのを見定める目を持っておくことがまず1つ重要なわけです。
そういうデータがありましたっていう風になった時に、そのデータが自分にとって有用なものなのか、自分にも当てはまるものなのかってことをチェックすることが必要です。
例えば、不安のための治療とかを自分でやろうと思った時に、間違って怒りのコントロール方法みたいなのを適用してしまうと、それはうまくいかないってことになります。
ちゃんと自分に合った方法なのかどうなのかってことを検討することができることがだいじです。
そして最終的に、それでやってみて効果が出るかどうかってのを確認できるみたいなところが重要です。
例えば、ダイエットにもやり方って色々あるじゃないですか。ダイエットだと科学的根拠がある方法って、栄養管理と運動の2つだと思うんですけど、そのやり方って千差万別あるわけじゃないですか。
運動するのにどの運動だったら自分でもできるかなってことを考えたりして、その運動に取り組んでみる。
そうすると運動ってこと自体がエビデンスに基づいたもので、プラスそれを自分にどう活用するかみたいなことを考えられるわけです。
栄養管理にしても、カロリーを減らした方がいいという風になった時に、どこの部分のカロリーを減らしていくかみたいなことも考えられるわけですよね。
それを考えると、栄養管理ってものが体重減少にエビデンスがあるもので、その中でどういう風な栄養管理をしていくかってことは自分で考えたりとか、もうちょっと科学的データはあるかもしれませんが、それに基づいて行うことができるのかなと思います。
なので、このエビデンスベースプラクティスって発想は、ちゃんとエビデンスの科学的根拠を知った上で、自分とか人にうまいこと当てはめられるようにしていくことがポイントかなと思います。
もちろん、人によって合う合わないってものがあるので、そこすらも見定められるようになったら、より良いのかなという風に思うところではあります。
けれども、ちょっと難しいところでもあるので、まずはこれって本当に根拠がある方法なのかな、どうなのかなってことを見定められるようにすることが重要かなという風に思います。
ただ、なかなかですね、自分でこれが合ってるかどうかっていうのを検討するってのも難しいことなので、信用できる情報源から情報を取ってきて、それを生活の中で自分でうまく活用できるようにしていくことがいいのかなと思います。
特にメンタルヘルスのマネージメントをする方法って無数にあるんですけど、ちゃんとその方法が根拠があるものなのかどうなのかっていうのをまず見定めていただくことがいいのかなと思います。
ただ、法外にお金を取るためのビジネスとして、手前でうまいこと誇大広告みたいなのをしてるってケースとかも結構ありますので、そういうのとかは注意してですね、ちゃんと自分なりにこの人はちゃんと専門的な情報を出してる人かどうかってところをちゃんとチェックできるようにしていただけるといいかなと思います。
心理士の中でも、私はこのエビデンスベースプラクティスっていう発想を非常に重要視しながらやっていく立場をとっています。
ただ、エビデンスベースドプラクティスと言っても、その中身はうまいことその人その人に合わせて、ちゃんと話を聞きながら実行しているってところがあります。
ただただ科学的根拠を「これやりますよ」みたいな感じで伝えてやってるわけじゃなくて、話し合いのもと進めてるってところも合わせて抑えていただけるといいのかなという風に思います。
こういった、心理学者とか心理士の思考パターンみたいなのも皆さんの生活に役立つこともきっとあるんじゃないかなという風に思うので、思いついた時にこういう話またしていければいいかなという風に思います。
自分も、どこの成分が心理的な考えなのかとかっていうのは、よく分からなくなってきているところもありますので、また思いついた時に話させていただければいいなという風に思います。
それでは最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
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