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なぜメンタルのことを考える必要がある?【心理学】

福島県の医学部で学生教育をしながら、心理カウンセラーをしたり、研究をしたり、YouTubeの運営をしたりしてるあおきしゅんたろうです。

メンタルヘルスの話題をいたるところで耳にするようになりました。

みなさんもメンタル不調を経験したことがあるかと思います、あまり良いものではないですよね。

経験したことがない方もいるかもしれません。そういうかたはあまりピンとこないかもしれませんが、どんなひとにでもメンタル不調が訪れる可能性があります。

メンタル不調による影響はどのようなところにあるのでしょうか?

今日はメンタル不調による影響を考え、そしてメンタル不調を引き起こす要因について解説したいと思います。

どんなひとにでも当てはまり得る内容ですので、ぜひ読んでいただけたらと思います。

そもそもメンタル不調になることがあるの?


メンタル不調になったことがないという人もいるかもしれません。そういう方にとっては、なんでなるの?と不思議に思うかもしれませんが、特に理由もなく不調になる場合があります。

また、無理をして他のことでごまかしながらメンタルを何とか保とうとしている場合もあるので、その場合はどこかで負荷が来ます。

メンタル不調におちいったときに、助けを求めない理由の多くに、「じぶんでなんとかできると思った」があげられます。

もちろん、自分の力で何とかなる場合もありますが、何ともならない場合もありますので、メンタル不調によってどのような悪影響が起こり得るのかを頭の片隅に置いておくことが必要です。

メンタル不調にはどんなデメリットがある?

生活機能が低下する

あたりまえのことではありますが、メンタル不調になるとしんどいですよね。

メンタル不調を起こさずに生活することは、心のバランスを保ち、生活に不自由なく暮らすことにもつながりますし、幸福感をかんじやすい生活をすることにもつながります。

例えばうつ症状が出ている場合には、活動性が低下するため、やりたいことができにくくなります。集中力の低下を招いたりする場合も多く、その場合には、より良い決断ができなくなったり、効果的に問題を解決することができにくくなります。

パフォーマンスの低下

メンタルが良好な状態であれば、仕事、学校、その他の活動において、生産性が高く、良いパフォーマンスを発揮できる可能性が高くなります。

一方、うつ症状や不安症状によって、仕事を休みがちになり、その結果仕事が回らなくなったりという場合もありますし、仕事には行っているけれども、集中できない状態にもなることがあり、結果的に仕事のパフォーマンスが低下します。

そういった労働生産性の低下によって、社会的な損失が大きく出る場合もあり、とあるアメリカの試算によると、年間で10兆円にも上る場合もあるそうです。

心身の健康

メンタルと身体の健康は密接に関連しています。メンタルを保つことは、心疾患や糖尿病、肥満などの慢性的な身体疾患を予防したり、より良くマネジメントすることにつながります。

またメンタル不調から精神疾患を発症することもあります。うつ病や不安症を生涯で発症する人は少なくありません。日本でうつ病を発症している人数は、通院していない人を含めると250万いると試算されています。

さらにはメンタル不調による影響が自殺思考や自殺行動につながることもあります。うつ病の症状の1つに、死について考えることがあります。そういった自殺予防の観点からもメンタル不調を取り扱う必要があります。

何を気をつけるべき?

メンタル不調の原因はかなり多種多様なので、これという1つをあげることはできません。経済問題や体の健康問題もメンタル不調の原因になります。その中のいくつかをピックアップして紹介していきます。

働きすぎ 仕事関連のストレスは様々あることが知られています。特に長時間働くことは、単純にメンタル不調を生み出す原因にもなります。

長時間労働そのものではなく、それに付随する睡眠時間の不足や疲労の蓄積もメンタル不調に影響する場合が多くあります。

依存 メンタル不調に陥ったりしたときに、特定の行動をすることで対処しようとする場合があります。

お酒なんかもそうですが、食べすぎやネットの過剰利用などもメンタル不調に影響する場合があります。また、ギャンブルなどもそうかもしれません。

適度にする分には良いことでも、過剰にすることで悪影響が出る場合もあります。1つのことに依存せずに、複数にばらけさせてストレスケアをすることも重要です。

スティグマ  日本では、メンタル不調への偏見が大きいことが言われています。

その結果、個人が助けを求めたり、メンタル不調についてひとに言うことが難しくなっています。

旧来の価値観では、個人の行動の原動力をやる気や根性、そして甘えであると揶揄することがありましたが、心理学的には決してそうではないこともあります。

メンタル不調についての正しい知識を身につけていくことが大切です。

もし何か悩んでいることがあったり、メンタル不調かな?と思うようなことがあれば、身近な人に相談してみてください。

必要に応じて、専門機関を受診することもときには必要なこともあります。メンタル不調をととのえて、みなさんが素敵な生活を送れるように願っています。

それでは最後までお付き合いいただいて、ありがとうございました!

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筆者 あおきしゅんたろうは福島県立医科大学で大学教員をしています。大学では医療コミュニケーションについての医学教育を担当しており、臨床心理士・公認心理師として認知行動療法を専門に活動しています。この記事は、所属機関を代表する意見ではなく、あくまで僕自身の考えや研究エビデンスを基に書いています。

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