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考えを変えても嫌なものは嫌【心理学】

福島県の医学部で学生教育をしながら、心理カウンセラーをしたり、研究をしたり、YouTubeの運営をしたりしてるあおきしゅんたろうです。

認知療法の本を読んで、ネガティブな考えを違う考え方に変えるというのがありますが、それでも「嫌なものは嫌」という気持ちは出てくるものです。

「嫌なものは嫌」と感じるのは、内容によるのかもしれません。嫌悪感を抱くと、その感情を取り去るのは難しい。例えば、生理的に受け入れられないものに対して、認知療法で自分自身の考え方を変えるよう試みても、結局、「いやでもそう思えない」という感情が湧き上がってくると思います。

例えば、嫌な上司に対しても、「大人な面がきっとあるから、尊敬できるところを探そう」と思ってみても、なかなか見つけられないことがあります。

そのような感情の矛盾を抱えることは、普通のことだと思います。しかし、

「物事は心から納得しなければならない」という信念を持っている人にとっては、その矛盾は受け入れるのがより難しいものになります。

私自身は、思っていないことを考えることも、思っていないことを言うことも、あまり困難に感じませんし、それが認知療法の目指すところなのかもしれません。

最終的に、認知療法は感情を少しでもコントロールできるようになることを目指しています。

だからと言って、全ての考えに心から納得するわけではないです。しかし、「こういう風にも考えられる」と思えば、自分の感情への影響力は減少します。そういう意味で、認知療法はそれを狙っているのかもしれません。

しかし、認知的な特徴として「こう思わなければならない」という特性を持つ人にとっては、認知療法の練習が必要になるのかもしれません。

特に「物事は心から納得しなければならない」という考えに対して、「まあそんなに納得しなくても物事は回っている」というような考え方にすることで、「嫌なものは嫌」という考えから「嫌だけどまあいいか」という考えに移行できることもあるのかなと思います。

それでは最後までお付き合いいただき、ありがとうございます!

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筆者 あおきしゅんたろうは福島県立医科大学で大学教員をしています。大学では医療コミュニケーションについての医学教育を担当しており、臨床心理士・公認心理師として認知行動療法を専門に活動しています。この記事は、所属機関を代表する意見ではなく、あくまで僕自身の考えや研究エビデンスを基に書いています。

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