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言ってもいいと思える世の中を作りたい【研究者日記】

福島県の医学部で学生教育をしながら、心理カウンセラーをしたり、研究をしたり、YouTubeの運営をしたりしてるあおきしゅんたろうです。

サイコロサイエンスラジオで世界メンタルヘルスデーにちなんで竹林由武先生がご自身のことを自己開示をされていました。

メディアの前でなかなか言えることじゃないよなあと思えることをお話しされていて、勇気をもらえたかたも多くいるのではないかなと思います。

自己開示をされた方のことを良く知れて良かったという気持ちにもなるようです。

(本日の記事はYouTubeでの配信を文字にして再編集したものです。動画で見たい方はこちらをご覧ください。)

言っていいよという世の中であって欲しい


じぶんのことを話すことって体力がいることですし、時にはしんどいことだったりもします。話すことでどうとらえられるかも見えない中で、ですから。

社会や周囲がじぶんのことを言ってもいいという空気や雰囲気は大事なんだと思います。じぶんが経験したことでなんか言っちゃいけないことって基本的にないと思います。

けど言っちゃいけないんだろうなぁとか、言わないほうがいいんじゃないかなというように思っているのは、言わないほうがいいよねという空気や雰囲気があります。

そういう経験や文化の中で私たちは生きているから、そう考えるとあまり言わない方がいいかなと思ってしまいます。もちろん時として言わない方がいいことあるのは事実かもしれません。

言っていいよというような世の中になって欲しいなと思いますよ。

「スクールオブロック」というラジオで、リスナーの学生さんと電話が繋がって「僕その体は男性なんですけど全体的には女性だってことを親にも言えないんですよ」って。

「この前はじめてすごく仲の良い友達にカミングアウトして、認めてくれて本当によかった」って話をされていました。

そういうことも言えない時代もあったけど、ほんとうは言っても良くて、それでなんか言うことが怖くないよという環境とか、そういう認識を持つ人が多くなったら、もう少しいろんな人が生きやすくなるのかなと思います。

どうしても言えなくてってことがまだまだたくさんあるよなあと思います。

けどずっと一人で抱えることも厳しいんだと思います。胸に詰まっていることを開いて話をする時間も大事だなあと思います。

そういうことが許容できるような社会になって欲しいですよね。

ひとを誹謗中傷する世の中じゃなくなって欲しい


それそんなに言わなくてもいいじゃんってことがいっぱいあるんですけどね。Twitterを見てたりとかいろんなものを見ていると、誹謗中傷が本当に多いなって思います。

心理学の知識をもう少し持っていたら、いまツイートしようとしていることって、もしかして偏見かもしれないと気づけるかもしれないです。

これ偏見だから、発信するのはやめようかなって思えるかもしれない。もうちょっとだけ人に優しい気持ちになれるかもしれないなーって思います。

歳をとったら変われないかというとそうではないかもしれませんが、やっぱり若いうちかもしれません。

簡単には変われなくなっていくこともあると思います。若い頃に身につけたものを変えろって言うのは結構大変なことですよね。

男らしくとか男はこうあるべきとか、地域を守るためにはこうするべきとか、自分と違うものは自分を脅かすかもしれないです。

そういったことを白紙に戻すのは大変なことです。色々せおっているものの数が年齢を重ねるごとに増えていくから、それを変えようとしないことって悪いことではないとも思っています。人間として当たり前かもしれないです。

ただ若いうちからでも歳を重ねた後でも色んなものにふれて、許容度を上げていくようなことはしてもいいんじゃないかなって思うし、そういうことを私たちはしていきたいなって思いますよね。

研究のエビデンスもあって、偏見に気づくためのトレーニングでは高校生くらいまでが偏見が改善する効果があるようです。

成人になってくると十分な効果がないか場合によっては悪影響がある場合もあるようです。一番いいのは小中学生ぐらいの年代で偏見とが変わってくるというデータもあります。

やっぱり本当は若いうちからこういう取り組みをするほうがいいようで、大学生あたりでもちょっと心配になることもあるので、大学生になるまでにそういう経験をすることがいいのかなと考えたりもします。

心理学者として取り組みたいこと


そういったことで何らかの責任があるとしたら、やっぱり果たすべきなのかなと思いますし、私たち心理学者じゃないとできない事って何かあるんだと思います。

ラジオのばっちこい心理学ではみなさんからのお便りに心理学を使ってお答えしているのですが、そういう活動も私はやっぱり自殺予防のためにやっていると思っています。

わたしたちが心理学を通じてお話しすることから何か感じてくれたらいいなと思うし、面白いなと思ってくれればいいと思います。

ラジオでお便りを取り上げることで、つながってる感覚を持ってくれたらいいなと思っています。

そういう発信とかも通じて、これってもしかして誹謗中傷に繋がるのかな?みたいなことに気付いてくれたらいいなとも思います。

少しでも良い未来を目指したいですね。

それでは最後までお付き合いいただいてありがとうございました!

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筆者 あおきしゅんたろうは福島県立医科大学で大学教員をしています。大学では医療コミュニケーションについての医学教育を担当しており、臨床心理士・公認心理師として認知行動療法を専門に活動しています。この記事は、所属機関を代表する意見ではなく、あくまで僕自身の考えや研究エビデンスを基に書いています。

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