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読書を続ける心理学

福島県立医科大学で医学教育と心理学の研究をしているあおきしゅんたろうです。

みなさまからのご質問やお悩みに心理学を使ってお答えするラジオをしているのですが、ここで「大学の先生はいつどうやって読書してるんですか?」という質問がきました。

他にもですね、読書を習慣にするのはとか、読書を始めるにはどうしたらいいでしょうか、といった質問が良く来ます。

はて?たしかに、意識してなかったからわからないぞ、ということで今回の記事では、大学教員の読書のしかたについて考えることで、「どうやったら読書を始められて、そして、続けられるか?」について考えてみます。

本をちゃんと読む人・読まぬ人

まず本の読み方なのですが、人によって分かれます。本の読み方は、その本から何を得たいのか?によるかもしれません。

本を読んで得られることには、まず「知識」があります。知識を頭の中に入れるうえでは、しっかりと本を読み込むことが必要かもしれません。

一方、知識を得る場合でも、すべてを暗記する必要はないかもしれません。どこに何が書いてあるかわかればいいこともあります。インターネットプラスアルファの機能で良い場合は、目次をさらっと読んで、あとは流し見をしていくでも良いと思います。

専門書の場合だと、わたしは上記のような読み方をします。残像として、画像としてどの辺に何が書いてあるかをさらっと流し見をしておきます。その知識が必要になったときには、あ、あそこに書いてたなってのを思い出して、必要な時にしっかり読みます。

一方で、深く読みたい本は、その本からインスピレーションを得て、さらに気づきを得たい場合です。そういった本を読む場合は、わたしの場合はかなりしっかり読み込みますし、何回も読みます。

どの本なら読めるだろう?

本当に読んだほうがいいなと思える本にはたくさん出会ってきました。

先ほどお伝えしたように、知識を身につける専門書も良書はたくさんありましたが、基本的にはどこに何が書いてあったかを覚えておけばいいので、読みたいと思ってしっかり読んだ本はあまりないです。

わたしの場合、物事の道理について書かれている本とかは興味を持てて読めるので、そういう本を好んで読んでいます。

あとは落合陽一さんの話が好きなので、落合さんの本が出たら楽しみに読むことができています。

みなさんにとっても、この本は読みたいという本があると思うので、まずは読みたい本を手に取ってみることをおすすめします。

というのも本を読もうと思ったのに、読めなかったというのは失敗体験につながります。せっかく買ったのに全然読んでない、自分ダメじゃんという考えになりかねません。モチベーション下がっちゃいますよね。

いきなり分厚い専門書を読もうと思ってもなかなか読めませんし、大学教員である私でも読めないです。物事を始めるときはできそうなことから始めるのが鉄則ですので、まずは興味を持てて、読める本から読み始めましょう。

ハードルを少し下げて、出来るループを作っていくのがいいと思います。

「ながら」を見つけよう

読書を新しく始めるには時間を捻出する必要があります。しかし、生活のすきまのじかんを見つけることはなかなか難しいです。

どんなことをするにしても、新しく時間を作らなければいけなくなります。なので、なにかをしながらするか、新しく時間を確保するのいずれかが必要です。

時間を新しく作る場合、まず時間の整理から始めなければいけません。そうすると、その時点でハードルがあがってしまいますよね。まずはながらでやってみてはどうでしょう?

料理や散歩をしながら、勉強のためのラジオを聞くもありかもです。トイレやお風呂で読める範囲で読むというのもありかもです。もちろん移動時間も使えることでしょう。

ながらをしてみた結果、楽しくできそうであれば、さらに時間を確保してみてはどうでしょうか?

やりたくないことをやるか?

読書をするにして、積読してしまうこともありますよね。はて、積読してる本ってのは、本当に読みたい本でしょうか?

仕事上必要そうでみんなが読んでると言われている本は読まなきゃと思うのですが、それはなかなか読むハードルも高いと思います。

わたしの家や職場の積読もなかなかに難しい本ばかりです。。

読みたい本のほうが、読みたくて読んでしまうので、読書をする際にはまず読みたい本を読むことで、読む習慣をつけていくことからはじめましょう。

好きな作家やアーティストの本だと自然と読みたくて読んでしまいますよね。

やりたくないことは続かないし、始められません。まずは続けられることからスタートしましょう。

やらざるを得ない状況を作る

それでも仕事関係の本を読まなきゃ行けない場合もありますよね。しかし、家にいると、いろいろな誘惑があります。

そういうときは誘惑から離れるようにしましょう。スマホを置いて近くのカフェにいくでもいいです。家の場合だと、スマホを目に見えない場所に置くのもいいでしょう。

わたしは仕事を集中しなきゃいけないときは、新幹線に乗ってどこかに行くとかもします。新幹線乗ってると、物理的になにかに集中できる環境になるので、おすすめですよ〜。

いった先でサウナに入るなり、ご飯食べるなりしてリフレッシュしたら、また作業みたいな感じで時間を使い、また帰りの新幹線でも作業する、なんてのもありかもです。

はい、てな感じですが、ここまでわたしのnoteを読めた人はそもそも読書をすでにできてるんじゃないでしょうか?

ブログのような短文を積み重ねていくのが読書だと思うのですが、ブログやネットからの情報であってもじゅうぶんに勉強できるんじゃないかなと思います。

自分に合ったスタイルにて、勉強するなり、読書するなりをしてみてくださいね。

最後までお付き合いいただいてありがとうございました!!!

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筆者 あおきしゅんたろうは福島県立医科大学で大学教員をしています。大学では医療コミュニケーションについての医学教育を担当しており、臨床心理士・公認心理師として認知行動療法を専門に活動しています。この記事は、所属機関を代表する意見ではなく、あくまで僕自身の考えや研究エビデンスを基に書いています。

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