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じぶんの限界を知る【キャパオーバーの心理学②】

あなたは、よくある会社で働くまじめな社会人です。

日々の業務に追われ、プロジェクトの締め切りに追いつくために長時間労働をしていました。あなたは自分が忙しいことを誇りに思っており、仕事を通じて達成感を得ていました。

しかし、徐々に、自分が以前ほど効率的に仕事をこなせなくなっていることに気づき始めました。プロジェクトの締め切りに間に合わせるためには、夜遅くまで働き、週末もオフィスで過ごすことが増えていました。

最初は、これを単なる一時的な繁忙期と考え、自分のキャパシティを超えた作業量に対処するために、さらに頑張ることを選択しました。しかし、時間が経つにつれて、常に疲れていることに気づき、朝起きるのが以前よりも難しくなりました。

コーヒーなしでは一日を始めることができず、集中力が低下し、以前は簡単に感じたタスクも負担に感じるようになりました。ある日、プレゼンテーション中に、Aさんは突然の頭痛と吐き気を感じました。

という話を見て、みなさんはどのように感じましたか?

今回はキャパオーバーの心理学というシリーズの第2弾として、「自己理解、特に自分の限界を知ることの重要性」について考えていきましょう。

これらを知ることは、私たちが日々直面するストレスやプレッシャーに効果的に対処するための基礎的な理解をすることにつながります。自己理解を深めることで、私たちは自分のキャパシティを正確に把握し、それを超えた要求があるときに適切に対応する方法を見つけ出すことができます。

心理学的に見ると、自己理解とは自分の感情、思考、行動パターンを認識し、それらがどのように自分自身や周囲の人々に影響を与えるかを理解するプロセスです。

自己理解では、自分自身をより深く知り、日々の生活の中で遭遇する様々な状況に対してより適応的に対応する能力を高めることを目的としています。

疲れやストレスのサインを見極める方法は、自己理解を深める上でとても重要です。

私たちはしばしば、忙しさに追われて自分自身の身体や心からの警告サインを見逃しがちです。

例えば、過労による疲労やストレスが原因で頭痛が起こることがあります。このような身体的なサインに注意を払うことは、自分のキャパシティに近づいていることを知る手がかりとなります。

みなさん自身には、限界が迎えそうなときに、からだやこころがどのようなサインを出してくれていますか?

自分のキャパシティを正確に評価するためには、日々の活動、感情の変化、体の反応を観察し、記録することが有効です。

たとえば、一週間の間に特定のタスクを行った後に感じた疲労感や満足感を日記に記録します。

これにより、どの活動がエネルギーを消費し、どの活動がエネルギーを回復させるかを理解することができます。また、自分がどれだけの休息を必要としているか、どのような活動がストレスを感じさせるかに気づくこともできます。

このプロセスを通じて、私たちは自分自身の感情や身体のサインにより敏感になり、自分の限界を認識し、それを尊重する方法を学びましょう。

何よりも大事なのは、限界になってしまうと立ち直るのがなかなか大変だということです。

かくいう私自身も、じぶんの限界に気づくのが苦手で、以前に締め切りのある大きめの予算の使用をとてもプレッシャーに感じ、とあるときにパニック発作を起こしたことがありました。

それから約1年間以上そういった状態が続き、いまでは何とか回復しましたが、それでも定期的に体調不良が来るような状態にはなっているなと思います。

限界を知ることができていれば、キャパオーバーに陥りやすい状況を予測し、それに対処するための戦略を立てることが可能になります。

例えば、あるタスクがあなたのキャパシティを超えそうになったとき、事前に助けを求めるか、タスクを分割して小さなステップにすることで、圧倒されることなく対処することもできますよね。

まずは自分自身を知り、自分の限界を理解することは、健康的で充実した生活を送るための第一歩です。

次回は、「優先順位のつけ方」について考えていきましょう。それでは最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

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