
ギフトラッピングって、そもそも。
僕たちTENT(テント)は、プロダクトデザイナーとして活動しながら、STORESを使ってWebストアも運営しています。
沢山の驚きや喜びがある中で
ストアをオープンしてみて最初に困ったことの1つが
「ギフトラッピング」の要望でした。
単純に「商品を包装紙で包めば良い」というのはわかります。でも、それを何のためにやるのかが理解できなかったんですよね。
贈り物として作ったつもり
僕たちは、関わるプロダクトはできる限り「贈り物」として作っているつもりです。
製品そのものはもちろん、説明書やパッケージに至るまで、ありとあらゆる部分に「嬉しさ」があるように設計しています。
最低限の部材で、過剰にならない包装でありながら、そのまま贈り物として渡しても成立する嬉しさのあるパッケージを作っているつもりです。
なのに、それなのに。
「ギフトラッピングしてください」という要望が入る。
これは、何を要求されてのことなんだろう?
理解するのに時間がかかりました。
そもそもギフトって
「過剰な飾りは必要ない!」そう思い込んで、ラッピング対応しないという結論も浮かんでいたわけですけど、深呼吸して落ち着いて。
ギフトを贈る人の気持ちになって考えてみたところ、既存のギフトラッピングサービス(包装紙で包むもの)の存在意義として2つ想像できました。
___
ちょっと驚いてほしい
↓
受け取ってすぐのタイミングでは中身が隠れてて欲しい
(例:包装紙など)
理由がはっきり伝わって欲しい
↓
誰が、どういう意図で贈ったものなのかを明確に伝えたい
(例:のし、メッセージカードなど)
___
なるほど確かに。製品パッケージだけでは役不足ですね。
隠したくて、伝えたい。
隠しつつ、伝える、、。
むむむ。。。。そうか!!
ということで。
僕たちならではのラッピングサービスが生まれました。
題して
メッセージ代筆ラッピングサービス
商品を茶色クラフト紙でくるみ、その茶紙にTENTのデザイナー本人が直筆で、贈り主からのメッセージを代筆するサービスです。
簡単な挿絵もリクエストに応じて描きます。
決して字や絵が上手なわけではないけれど、製品をデザインした本人が1点1点描くとなれば、ひょっとすると喜んでくれる人も、いるかもしれない。
デザイナーからのサインやメッセージではなく、あくまで贈り主からのメッセージを代筆するだけなんですけどね。あくまで黒子、それもまた良いかなと。
一人ひとりへの贈り物
そんなメッセージ代筆ラッピングサービス、7年間欠かさずに、デザイナー本人が1つ1つ描いてきたわけですけど
メッセージ代筆ラッピングの一部です
ただの商品の発送作業が「誕生日なのかあ!」「へー、結婚のお祝いなのか」などと思いながらできるようになるわけです。
そうすると、自分が作った「量産品」が、一人一人の人生の、なんかこう、1ページ的なものに刻まれる的な?
そんな気持ちになって、ちょっとやりがいを感じたりします。
いろいろと想定外のことが起こって落ち着かない今日この頃ですけど、今日もまた、メッセージラッピングの依頼が入りました。
少しだけ気持ちが救われる僕がいます。
この小さな贈り物が喜んでもらえると良いな。
そんなわけで、
もし機会があったら、使ってみてください。
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