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納得して暮らしたい!@designship2019<前編>

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こんにちは、青木亮作と申します。
TENT(テント)という会社名で、プロダクトデザインを中心に活動してます。

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この #Designship2019 は「あなた自身の物語を」というテーマでお話することになっているので、今日は「ためになる話」というよりは僕個人のお話を濃いめにお伝えしたいと思います。

よろしくお願いします。

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さて、まずは作ってきたものをざっくり紹介します。

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最初に入ったのがOLYMPUSという会社でした。
医療機器のデザイン、録音機、デジタルカメラのデザイン、さらには「新しいものをゼロから考える新しい部署」の立ち上げもさせていただき、とてもありがたい環境にいました。

その結果、天狗になってしまったんですね。。
もっとデザイン面で憧れている会社で活躍したいと考えるようになり、SONYに転職しました。

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すごくユニークなマウスを担当させていただけたりとか、やりがいのある仕事も数多くあったんですけど

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会社のサイズが大きすぎて、人数が多すぎたんですかね。。
それとも、品川駅のサイネージ通路が辛すぎたんでしょうか。。


誰のために、何のために働いてるのか
よくわかんなくなっちゃった
んです。

そして入社後たったの2年で退職してしまいました。申し訳ない。。

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辞めてから何をしたかというと。
1年間は、ほぼ「無職」です。

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自分の家の家具をDIYしてみたり、奥さんのためにご飯を作ったり、毎日床の雑巾掛けをしたりしてました。

とはいえ、突発的に何かを作りたくなっちゃって、手作りで試作なんかも一応してました。


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そんな暮らしがあまりにも暇なので、オリンパス時代に発注させていただいたことのあるデザイナー治田将之(はるた まさゆき)さんの事務所に週に一回遊びに行くことにしました。(赤丸が治田さん)。

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週に一回集まれば、自然とアイデア出しなんかもしちゃいます。

ある時、インテリアライフスタイルという展示会に、若手向けのブース募集があることを発見。

展示ブース費用が折半できるねということで、共同で展示会出展することにしました。

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2011年、TENT(テント)を結成します。

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最初に作ったのは名刺です。

折り曲げて立てるとテントができるというアイデアを思いついて、これがユニット名を決める決定打になりました。ああ懐かしい。

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初めての展示会に向けて、ここに写真が無いものも含めて6アイテムの実働品を、全て手作りで制作。

展示什器も全て手作りで、ペンキ塗ったり文字書いたりして作りました。

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展示の写真がちょっと見つからなかったんですけど、評判をいただいて沢山のメディアさんに取り上げていただくことができました。

順調な滑り出しができて、TENTとしてやっていくことを決意できました。

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さてそのころ。コソコソ試作していた商品が、アッシュコンセプトさんから発売されるという幸運に恵まれます。

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KEYKEEPERという、シリコン製のキーケースなんですけど、鍵全体を覆っていて、使うときだけムニュッと鍵を出すことができるというものです。

はじめての自主制作プロダクトだったんですけど、すごく沢山の人に使っていただけていて、今も継続して販売されています。

他にも様々なメーカーさんで、製品化へ向けて動いていた製品があったんですけど、メーカーさん都合で頓挫するという事態が発生。

あまりにもショッキングだったので、
自分たちで製品化して販売してしまうことにしました。

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こんな感じで、ものすごく沢山の試作を作りまして。

最初の手作り試作から7年の歳月を経て発売にこぎつけたのが、こちら。

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BOOK on BOOK(ブックオンブック)という名前の透明な本です。

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本の上に乗せれば、好きなページを開いたままにできます。

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そしてこちらはDisplay Cleaner(ディスプレイクリーナー)

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大きな画面を心地よく綺麗にするための、言うなれば現代版の黒板消しです。

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その他にもMilk cupOKAERI ROBOTなどの商品を
自分たちで工場を探し、
在庫を抱えて、販路を開拓して、販売開始しました。

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STORES.jpを使って直販も開始。

デザイナー自ら、商品を1つ1つ梱包発送しました。

また「メッセージ代筆ラッピングサービス」を開始。

リクエストされたメッセージをデザイナー自ら一点一点描くというサービスで、100円で販売しています。

こういった作業を通して「誕生日プレゼントなのかー」「新築祝いなのね、おめでとうございます!」と噛み締めることができ

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一人ひとりのお客さんと向き合うことで
大切な贈り物を作るように
モノづくりする気持ちを取り戻すことができたんです。

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さて、一方で、様々なクライアント企業さんから、デザインのお仕事を依頼いただく機会も増えていきました。


ごく一部ですが、列挙しますね。

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また、自社商品を販売していた影響から、
「そもそも何を作るか」からの
ゼロからブランド立ち上げに関わらせていただくことが増えていきました。

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NuAnsというiPhone周辺機器をメインにした新しいブランドとして、一気に8製品を発売、いまも継続して販売されています。

そんなNuAnsの第二弾が、NuAns NEO というスマートフォンです。ケースではなく、オリジナル端末そのものです。

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そしてNuAnsの第三弾は、iPhone周辺でもなんでもなく、こんなものです。

名刺入れや机などの仕事道具です。

ムービーを見ていただいて分かる通り、四角形や丸などのシンプルな形状なんですけど、触り心地や音にまで踏み込んだプロダクトデザインです。

そんなNuAnsが評判を呼び、他の会社さんからも「ゼロから何かを立ち上げたい」とお声がけいただけるようになりました。

一本の線からはじまる、新しい暮らし。

突っ張り棒を再定義したブランドです。

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その他にも、象印マホービンさんからお声がけいただき、STAN.というブランドも立ち上がりました。

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プロダクトデザインはもちろん、ブランド名、ブランドコンセプト、レシピブックやパッケージ、Webやカタログ、展示什器まで関わらせていただきました。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。

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そんなふうに
モノだけでなく全てに関わることで、クライアントワークにおいても大切な贈り物を作るように臨むことができるようになりました。

とっても充実した日々をすごしていて、様々な出会いに感謝する毎日です。

ところが。

<中編に続く>

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