9-28 人材業界20年。これまでキャリアチェンジを考えなかった理由。

私は人材業界に入って20年を超えた。もうベテランと言ってもいいだろう。
ベテラン。ベテラン。文字にするとかわいい感じもしないでもない。

言いたいのはそういうことじゃない。

学卒時の就活で「人材業界を目指したい」と思っていたわけではなかった。
新卒で入った会社は「どこに応募したら良いかわからなかったから、就職サイトを作っている会社を受けてみよう」というくらいのことだった。

面接の志望動機も「たくさんの会社が見られると思ったから」である。
未だに志望動機を覚えているのは、こんな志望動機で採用されるとは思っていなかったから。
実際、内定が出たのは1社だけだったし。
物珍しさで採用されたようだ。

そこからずっと人材業界にいる。
採用やら育成やら新卒やら中途やら若干の領域は違うけれど、
企業と人(労働者)との間にいる業務を続けている。

なんでキャリアチェンジをしないで今に至っているのか。

一つの理由は「たくさんの会社が見られるから」だ。
業種業界問わず、会社説明を聞ける、会社見学工場見学ができる仕事なんて、人材業界の仕事以外にあるだろうか。
「工場見せてください」といって、「ぜひ見てください」と言われる仕事は他にあるだろうか。

多分、ない。

これは改めてスゴイことだよな、と思う。
守秘義務契約を結んでいるから、工場やら施設やら見せてもらえる。
「これって、こうやって作っているのね」
「こういう仕組みでアレができているのか」

工場見学が好きなんだろうな。

人材業界に勤めている人は、ぜひいろんな会社見学に行ったら良いと思うよ。
最近はオンラインで商談を全部済ませて、工場や会社の入り口すら見ないでも仕事はできるといえばできるけれど。
それは人材業界の楽しみの半分以上損しているように思う。

新人の時に「効率が悪いから工場見学なんてするな」と言われていたら、
きっと人材業界は辞めていただろう。
「会社の中なんてなかなか見られないんだからさ、見せてもらいなよ」と
言って育ててくれた諸先輩方に感謝したい。

そうか、「たくさんの会社を見る」という夢が叶っているのか。
そうかそうか。

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