800文字日記/20220413wed/043テーマ「鬱、猫のメモ」007
鴉(からす)の鳴き声で目覚める。七時。ひどいウツだ。昨日、ネットで荒らしにあった。それがフラッシュバックになってうなされる。寝る。芝刈り音で目覚める。十一時。枕元のメモ帳に色々書いてある。「綿谷ノボル、綿矢りさ、インストール、顔が見えないネット掲示板、自分を見失った憎悪、2ちゃんねる。ディスりの文化、SNS、LINEのグルチャ、自己顕示欲、承認欲求症、note、言葉を使って他者を攻撃するのは人間だけ、言葉で人は死なない(憤死は別)。自然は命の奪(うば)い合い、歯磨きをする描写を、シャワーを浴びる描写をかく」。まどろむ。
起きる。13時。掃除を始める。窓に蜂がとまる。箒で蜂を追いだす。足元でじゃれる猫を観察する。メモ帳にメモを取る。「ベンガル種、やんちゃ、爪は切っていないのでカッターのようにするどい、猫の間合いがある、暗がりが好き、箒で叩かれると仰向けになって喜ぶ、掃除を始めるとウンチ、叱られると猫用トイレでまるまる、シンクに隠れてキッチンに擬態(ぎたい)する、どこでもかぐ、トイレは爪をふって砂を床に散らす、ウンチの姿勢と寝起きのあとは眼鏡橋のように伸びる、箒ではたくと箒の先を食べる、耳が鋭い、目が悪いが動体視力はすさまじい、耳はアンテナのようにうごく、猫じゃらしのフェイントをしすぎると僕の目を窺(うかが)う、尾をなすりつけて甘える、「起きろ」と「腹が減った」と「遊んでくれ」の三色の声、叱られると距離をとって小さくなる、時折寝床に入ってくる、僕の股間が好き、夜の定刻になると膝に乗る。天窓から見下ろすのが好き、歩く姿は虎のよう、だ。猫と遊ぶ。フローリングに綿棒を投げるとフリスビー犬のように咥える。遊び疲れた頃を見計らい「休憩」というと床に横たわる。下腹部がやわらかく収縮する。シャワーの描写は後日にする。脂汗がシャツににじむ。外は曇りで湿気がある。食パンに昨晩のカレーを塗って食べる。腹が気持ち悪い。猫と遊ぶ。ロードバイクを担いで外にでる。(798文字)
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