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浜辺で稽古、柄にもなくお守り20230222wed244

398文字・30min


快晴だが体調は最悪。
不安なのだ。過食、睡眠発作、夜の不眠。
昼に部屋で読みこんだセリフが頭に一文字も浮かばない。
録音をなん度も聴き直す。あせる。原稿一枚なのに。

浜に行こう。
土手はもう春だ。不安でそわそわする。
国道を渡って浜にでる。

半時間、声をだすと体から汗がふく。
風は冷たい。上着を脱ぐ。
カラスはとんできて流木に止まる。

体は重い。
九州で三年、引きこもった自分に分厚い肉が巻きつく。
愕然とする。
両腕をまわす。肩甲骨に硬い肉がつまっている。
ぼくの全身は肉塊だ!
これだったのか!
小説やマンガの行き詰まりも運動不足で頭でっかち。

屈伸を二回やる。ジャンプする。この鈍い感覚。
絶望だ。
丹田に力を入れて声をだす。
新劇俳優の古い声。
絶対に落ちる気がする。
明日から走りは無理だが歩こう。
今晩ロードバイクは輪行箱に仕舞おう。

遠まわりはわかる。
東京では対人恐怖症。
暴露療法。
気が遠くなる。
この白いのは硝子か。
手に取った。

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