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4歩歩いた先にコーヒーがある。

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私と私の推しとの妄想。 仕事に疲弊しきった主人公菫とカフェの店長でアメリカ育ち巡のほのぼのした同棲生活。
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#海

花を贈る君が

花を贈る君が

※この話は「4歩歩いた先にコーヒーがある」の出会いとなる話です。

 花を贈る。それは現代こそ特別な意味合いを持つだろうが、昔では何のこともない、普通のことだった。ただきれいだから持ってきた。喜ぶだろうから買ってきた。君に似合うだろうから摘んできた。そうやって、人々の生活と花は密着していたのだ。

 俺が働くカフェの近くには、高校と大学でお世話になった先輩が働く花市場がある。その先輩は女性だが、男

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