しんどいときに出会ったものって、勝手に「すくわれた」って思っちゃってる

アイドルにすくわれた、と思っちゃってるフリーライターのaoikaraです。

今でもアイドルを好き好き言ってるのは、しんどいときに見て、パワーをもらって元気出たからっていうのは大きいなぁと思う。

自分がしんどいときって、どんなものを享受してもあまり心が動かない。感受性が敏感になって逆にしんどい方に引っ張られちゃうことも多いから、何も感じないようにって心がフタをするのかもしれない。何を見ても、何も思えない、無関心。それでも何かを必至に享受しようとして、いろんなものを自分に入れていこうとはする。

その中で、心がぐぐっと動く瞬間がある。私の場合はそれがアイドルだった。今の仕事を始めて、1回ぽっきり折れてしまったことがあって、それまでも何度も心折れ癖があったから、またやっちゃったって自分の中に閉じこもってた。

そんなとき乃木坂46を今さらながら知って（2016年くらいかな）、最初から追いかけて、彼女たちの頑張る姿やキラキラ輝く姿を見て、笑顔になって、「私も頑張ろう」って思えたんだよね。

以前からアイドルに興味はあったけど、「好き」ほどではなくて、「気になる」くらいの存在で、でもそのときから「好き」になっちゃって、今でも女性アイドルが好き。詳しくはないけど、ためになるファンでもないけど、でも好きは好き。

そんなしんどいときに出会って心を動かされたから、こっちから一方的に「すくわれた」って思っちゃってるんだよね。なんか、すごく特別なものとして、心の中に存在してる。

それよりも少し前に、また別のしんどい出来事があって、孤独感でいっぱいだったとき。私の話し相手はテレビだけで、まあ今もほとんどYouTubeが話し相手だから変わらないけどそこはポジティブになっててへっちゃらでときどきさめざめと泣いてるけど、でも当時はもっとしんどくてたまらなかった。

今でもドラマが好きだけど、当時自分の心を埋めてくれていたのもドラマだから、それもまた「すくわれた」と感じていて、今でも好きなのかもしれない。

ちょうどね、半沢直樹のシリーズ1とかあまちゃんとかやっていたよ。好きなドラマはそれまでもあったけど、ドラマって本当に素晴らしいと思わせてくれる作品がたくさんあったから、うれしかったな。

同じくらいか少し前くらいに、『幽かな彼女』という香取慎吾さん主演のドラマがあって、それも見てた。香取慎吾さんは教師の役で、杏さんが幽霊役で出てくる、コミカルなドラマ。

内容は詳しく覚えていないけど、孤独感たっぷりで家に帰ってきた私が見て、気持ちを少しでも上向きにしてくれたっていう、心の一部がはずんでいた気持ちは思い出すことができる。

そのドラマの主題歌がとっても好きで。SMAPの「JOY!!」という曲。楽しげなメロディとリズム、そしてキャッチーな振り付け、MVの雰囲気もすごく楽しくて、何より私は歌詞が好きだった。だった、というか今も読み返してみたら、やっぱり好き。

当時の自分とすごくリンクしていて、ずーんと落ち込んでいても、それこそ曲名のように「JOY!!」な気持ちにさせてくれて。歌を覚えるのは得意じゃないけど、耳に残るし、たぶん心にも残っていたから、よく口ずさんでいた。今でも、口ずさめる。

全ての歌詞が良いから全部紹介したいくらいなんだけど、著作権の関係上難しいと思うので、気になってくださった人は調べてくれるとうれしい。特にサビの、

無駄なことを 一緒にしようよ

が好き。無駄なことじゃないこといっぱいしなきゃいけない日常で、無駄なことをするのって心を開放的にしてくれるし、「しなよ」じゃなくて、「一緒にしようよ」っていうのも誰かいてくれるんだなって安心できる。

いろんなことが私をすくってくれたけど、この歌もそのひとつだと思っている。

最近は、いろんなものを、失ってから大切さに気づくことが多くて。そうならないように、ちゃんと自分は「好きなんだ」と思いをきちんと伝えなきゃなって思っているけど、当たり前のように好きだと、それが自分の日常になじんでしまっているほど、言うのを忘れてしまう。

っていうのはたぶん耳障りのいい言い訳で、だってアイドルのことはSNSでよく「好き好き」って言ってるし。そのときまで忘れてたってのも本当で。残酷だし、都合がいいよね、私の言ってることは。

だからこそやっぱり、自分の気持ちはいっぱい表に出していかないとなと思う。これからもたぶん何度もそう思うだろうけど、ちゃんと言わなきゃね。

私はいろんなものにすくわれてきて、すごく好きになってしまって、「JOY!!」という歌もそんなすくわれて、好きだったものの一つで、これからも好きでいたいし、これからもすくわれると思う。

無駄なことを一緒にしようよって、言って、思って、生きていく。

2020年10月19日(月)

No.668