リアルなのかテンプレなのか
ドラマ『ナイト・ドクター』を見て、いろいろ考えるフリーライターのaoikaraです。
ドラマを紹介させていただいたのもあり、気になって第1話を観てみた。
https://locari.jp/posts/1913140
※ネタバレを含む内容を書くので、知りたくない方はここまでで。
あくまでドラマだという前提で、いろいろ考えてしまった。ドラマの主軸となっている医療の現場・救急の現場についてもだし、一人の人としてどう生きるかってこともだし、ひとつじゃなかったから“いろいろ”と表現した。
私が特に考えてしまったのは、バリバリ働く女性が仕事に熱中しすぎて、付き合っている彼氏に愛想尽かされてしまう、みたいな描写がドラマには多いなぁということについて。その後、新たな出会いがあって幸せに、みたいなことも多いけど。
今回の第1話でも、主人公・美月の恋人はプロポーズしようとするくらいには深い付き合いのはずなんだけど、デートの途中でも仕事とあれば医師として駆けつける美月にもやもやしている描写があって。
まあ、美月ちゃん、人に対する軽蔑を全然隠さないで、同じ医者に対して「あんたみたいな医者が一番嫌い」とか「医者とか名乗らないでもらえる?」とか「使えない人がいて」とか、まあまあキツイし。
責任負っているからこその強さともいえるけど、強さがトゲになって相手にぶっ刺さったり、キツさになって張り手になったりってこともありそうだなとは思う。
で、彼氏に対しても強さがきつさとして伝わっている部分があれば、結婚を考えながらも同時に不安になる彼氏の気持ちもわからないでもない。
そんな積み重ねがあふれて、結婚という関係を考えた結果、一緒にいたいと思えない彼氏の気持ちも、まあ理解できる。
だからさようなら、って展開が多いよね。『アンナチュラル』とか『正義のセ』とかも似たようなシチュエーションがあった。
彼女が仕事への責任感が人一倍強いってのは、ずっと過ごしていればわかりそうだし、そういう部分も含めて好きで付き合ってきたんじゃないのか、と彼女目線だと切ない気持ちにはなる。
バリバリ働く彼女をカッコイイと思っていて、そんな彼女が大好きで、第1話から最終話までずーっと支えてくれる恋人がいてもいいじゃないか、と欲張りたくなってしまう。
とはいえ、仕事だけではないプライベートでの苦難としては、恋愛での別れはドラマとして描きやすいのかもしれない。テンプレ的に感じてしまうけど、リアルなのかもしれない。
男女逆ならどうだろう。仕事を優先して恋人との時間が減っていく男性。たしかに心が離れてしまうかもなぁ。
でも、『半沢直樹』で奥さんの花ちゃんは、いろいろ強く意見を言いながらも絶対的な味方として支えてくれていたもんな。女だけど私だって花ちゃん、いてほしいよ。
まあ全部フィクションなんだけれども、頑張りすぎると離れてしまう、がテンプレなのは切ないなぁと思ってしまって。
だけどまあ、「自分を大切にしてくれていない」と感じれば、男性だって女性だって心が離れてしまうものだし、本当に大切にできていたのかといわれると難しいところもあるし、離れたいと思った相手を責める気にもなれないんだよな。
年齢を重ねれば、環境が変われば考えも変わるし、恋愛のみならず関わっていく人たちも変わっていくし、そんなドラマチックな変化を描くのがドラマといえるのかもしれないけれどね。
大切に思うなら、大切にしないとね。自分も、相手も。ドラマは続きが気になるので、これからも観ていくよ~。
2021年6月22日(火)
No.911
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