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童心に還る
ほっこりする面白い記事を書かれているnoterさんの本田すのう様の企画にひょっこりはんしてきます。
本田さんの記事を読み、仕事中のとある光景を思い出しました。
うちのお客様で、箱ティッシュが空になるまで出し続ける方がいます。
理由がわからなくて聞いてみたところ、
「だって、箱に入っていたら取りにくいじゃない」
と言われました。
なるほど、ある意味箱ティッシュの否定なのかと思い、彼女の行動を観察したところ、
自分の目の前に出したティッシュを四角に折りたたみ、ひたすら並べている。
それが、ご自宅でやって下さるならいいんですよ。
でも、うちはデイサービスです。
残念なことに、彼女はひとり席ではなく、他に3人のお客様が座っております。
「あんた、何やってんのよ!箱から出したら汚いじゃない!」
「だって、取りずらいから出したのよ!」
「他の人も使うのに、あんたが汚い手でベタベタ触ったら使えないじゃないの!」
「大丈夫よ、使う場所は触ってないし」
とまあ女のバトルが勃発します。
フロアは基本私しかいないので、それを止めるにはもう最終手段しかありません。
お互いの言い分はわかるんです。一般の人だって、箱から取り出されたティッシュは何に触れたかわからないし使いたく無い。
でも、手が不自由なこちらのお客様としては出して手元に置いておきたい。
結局、両者を収める為に、チラシで作られたゴミ箱に畳んだティッシュを入れていただき、その箱からティッシュを出すお客様専用、その他3名の方には普通の箱ティッシュを戻します。
取りやすさを求めたお客様はこれでこの行動が終わりめでたし、めでたし、かと思ったら違った。
新しい箱ティッシュまで開封し始めたのだ。
「Aさん(仮名)、目の前にたたんだティッシュ置いてますよ?」
「だから、箱に入っていると取りずらいって言ってるじゃない!」
これはたまげた。自分の分だけやってくれるかと思いきや、
他の方も箱に入っているティッシュは取りにくい
という気持ちだったらしい。
「箱ティッシュ」の完全な否定をされてしまい、正直この対処方法に今もあぐねいている。
彼女がご来所された日は、なんと箱ティッシュが3〜4つなくなる始末。貧乏事務所なので、箱ティッシュが毎度おなくなりになるのは非常に厳しい。
ただ、いつもこれを丁寧に折られており、全て未使用なので、この後のティッシュさんは私が仕事終わりに全トイレ掃除する時に再利用しております。
このままだと、ポケットティッシュも否定されそうだと思い、彼女のお風呂用バックに入っているポケットティッシュを渡したところ、
「そんな入口の狭いもの、使えないよ!」
と怒られました。
そうか、だから持ってきてはいるけど、いつもポケットティッシュを使っていないのか!
腑に落ちました。
その形状から、「それが当たり前」という固定概念に捉われがちですが、便利さを追求してみる上で、今回の「ティッシュの否定」というとても難しいお題は楽しいなと思いました。
これは本田さんのお子様の行動もリンクされております。
子供の柔軟で自由な発想と、年齢を重ねて再び童心に還るご高齢者の、また巡ってきた柔軟な発想が、煮詰まった自分をまたひとつ成長させてくれるかもしれない。
突然勝手に参加失礼しました(⋆ᴗ͈ˬᴗ͈)”
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