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「今の私」でコーチになれたのは、あの日キムタクが降ってきたから




なんか、すでに活動している人ってキラキラして見えるじゃないですか。悩みなんてなくて、うまくいっているように見えるじゃないですか。


相談する側に立った時、悩んでいる人に悩みの相談をするってちょっと違いますもんね。


だからコーチになる前に「自分が抱えている悩みをすべて解決してからにしよう」と思ったんです。


コーチになるなら、自分の悩みや課題、”すべての問題を”クリアにしなきゃならないのでは?と。




だけど、駆け出しながらここまで進んできて思います。これは、半分正解で半分間違いだった。


すべての問題をクリアには、できなかった。



ひょいひょいと解決できるような悩みばかりではない



コーチやカウンセラーなどに興味を持つ人は、どこかで自分の人生に絶望したり、自分を傷つけてしまったり、そういった悲しい過去を持つ人が多いと思っている。



それがきっかけで志す人が多いのだと。



例に漏れず、私もその一人。


保育士として働くことに絶望。とりあえず退職したもののこれからのキャリアを描けなくなり、ボロボロでしおしおの雑巾のようになっていた頃、コーチングと出会った。



私の場合は仕事がキッカケだったけど、私たちの抱えるありとあらゆる悩みや課題は、つきつめると育った環境が影響していることが多い。




例えば私は長女として育った。「いいお姉ちゃんだね」「しっかり者だね」と言われて幼少期を過ごしたおかげで、しっかり者でいることが正義になった。人を頼ることが苦手になり、すべて抱え込んでパンクすることが私の人生のデフォに。


そんなこんなで仕事をすればするほど疲弊していった。


仕事、家事、育児。24時間フル稼働している母親の気をひくためには、悩み事を泣いて訴えるしかなかった。次第に、困っていないと、悩んでいないと誰にも相手にしてもらえないと思い込むように。



「なぜいつも私は悩んで困っているのだろう」と不思議でたまらなかったけれど、悩んでいる状態を自分で作り出していたのだと思う。そうでないと誰にも相手にされないと思っていたから。




私たちが抱えてきた(いる)悩みとやらは、結構根深かったりする。うん十年かけて無意識の間にできあがった思考。それに伴う悩み。数ヶ月でひょひょいと解決できるようなものばかりではない。



「悩みなんてないです〜!」を目指して



そんなこんなでコーチングと出会い、コーチを目指し始めた。しかし早々に私は迷走することになる。理由は2つあった。


1つ目は、私はいったい誰の役にたてるのか、それがわからなかったこと。


誰に向けて、どんな方向性で、コーチとしての活動を進めていけばいいのか。


それらが決まればコーチとしての活動を開始できると思ってたんだよね。決まらないってことは、まだスタートできないと思っていて。(ここでは割愛するけれど、それは思い違いだった)


2つ目は、自分がコーチという仕事をする以上、まず自分が幸せにならないといけないと思っていたこと。



それは絶対にそうなんだけど、私は、自分の悩みや課題、すべての問題をクリアにしなきゃならないのでは?と思ってた。



自分が胸を張って「幸せです!」「悩み事なんてないです!」と言えるようにならないとと思っていて。悩みナシという状態にならないと、活動をスタートさせちゃいけないと思い込んでたんよね。



その日はいつ訪れるのか?



大阪に”難波”という大きな街がある。グリコやカニ道楽のある、めちゃくちゃにぎやかな街だ。



2023年の夏。人通りの多い難波駅の地下道を歩いている時、ふと思った。



「あれ?このままじゃ私
一生コーチになれないんじゃね?」


コーチになろうと決めてすでに1年半が経過。熱い気持ちとは裏腹に行動が伴わず、くすぶっていた頃だった。


自分の考えてきたことに疑問が浮かんだ。


「誰の役に立てるかわかれば活動できると思ってたけど、これいつになったら答えでるの?すでに1年半悩んでますけど?一生答えでなくないですか?


「先に自分が幸せにならなきゃって思ってるけど、いや、たしかにそれはそうなんだけど、すべての問題がクリアになるのを待つと、ワイはおばあちゃんになりません?


地下道を行き交う人の流れがスローモーションに見えた。



全然意味は違うけど、キムタクばりの「ちょ、まてよ?????」だった。



悩みのない人なんていない



少し話は飛ぶようだけど、私には私の会社員時代のほぼ年収分を、ひと月で稼ぐ弟がいる。


この間、たった数日でnoteの有料記事が数百万円分売れたと、金額が書かれたスクショが送られてきた時は「この人どこまでいくんや」と笑えてきた。



見方によれば、彼は大成功していると思う。


しかし、弟はいつも悩んでいる。事業のこと、クライアントのこと、将来のこと。


弟の仕事にほんのすこし携わっていることもあり、たまにZOOMでビデオ会議をする。


画面越しで「うーん」と腕を組んで悩みを吐露する弟を見ると「どれだけ成功しても(したからこそ)いっぱい悩むんだな」と思う。



これまた別の話だが、コーチとして起業するとき、ご縁がありとある会社の社長さんに事業相談をした。


「社長も大変よ、今月あと40万稼がないと来月従業員に払うお給料ないんだからw」と笑って話を聞かせてくれた。


会社も私たちと同じように、一個人が作ったもの。雇われるのも安心安全ではないのかもしれないと感じると同時に、


私が知ったのは「どんなに成功しているように見える人も悩んでいる」ということだった。

悩みながらもコマを進める。そしてまた悩みにぶつかって考える。



悩みというものは進むだけで尽きない



ビジネスと人生は同時に進めていくしかない



自分の悩みがすべてクリアになるのを待つと100歳になってしまう。かといって、自分の人生をあとまわしにコーチとして活動を進めることを決してできない。


自分の人生を懸命に生きながら、整えながら、幸せにしながら、それを仕事にしていく。ビジネスと人生は同時に進めていくしかない。



先日クライアントさんから「相談業をすることを決めた」と報告を受けた。セッションで詳しく聞くと、何年も前からしようと思っていたけどできなかった、と。


このタイミングでなぜしようと思えたの?と聞くと「河北さんも悩んでいることを知ったから」と返ってきた。



私は、今も抱えている悩みがある。


今すでにめちゃくちゃ幸せだ。だけど、まだまだ解決していない課題がある。その課題や悩みは死ぬまでこのままになる可能性もある。解決したつもりになっていてもまた形を変えて同じ悩みにぶちあたったりもする。



私は自分が悩んでいることをクライアントさんに普通に言う。私が悩んでいることだってクライアントさんのためになる。必要であるなら包み隠さずすべて話させてもらっている。



解決できていない悩みがあってもスタートしていい


クライアントさんはそう解釈してくれたものだと、その言葉を受け取った。




上にも書いたように、すべてクリアになるのを待つと、私は多分おおおばあちゃんになった。
あの日、難波の地下道でキムタクになれたから、私は解決できていない課題を抱えたままでOKだと、活動を進められたのだと思う。


私たちは、今日から、今から、やりたいことをスタートさせていい。


どうせというとあれだけど、どうせまた、私たちは悩む。笑
コーチをしている以上、自分の人生からは逃げられないからさ。という事は、どうせまた悩みと出会う日は来る。



悩んだり行き詰まったら、その課題と向き合いながらまた進んでいく。人生を進めながら、コーチとしても進む。

なんか、なんか、そんな感じで進んできましたゾ。





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◾️河北あおい

対話を仕事にしたい方の、ゼロからお客さんに出会うまでのサポート。「職業=わたし」を極めるため、日々鍛錬してます🦭

保育士として人生捧げる→働きすぎて限界→裸足のままフリーランスへ→挫折して会社員→からの再起

自分も仕事も「いい感じ」の生き方へシフト


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