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50本超のセミナー開催から振り返る、バーティカルSaaSのセミナー集客への向き合い方

はじめまして。
株式会社Housmartにて、不動産売買仲介事業者向けSaaS「プロポクラウド」のマーケティングを担当している藤井と申します!

プロポクラウド事業では2019年の6月頃からThe Model型の営業体制を取り入れたのですが、そこで「リードの供給」という概念に初めて出会いました。
(それまでは、自分の商談はゼロから自分で接点を作り出すという完全個人プレー🐯)

そんな中、上質なリード供給に向けて、早2年セミナー施策に取り組んできたので、バーティカルSaaSならではの感じたことを残していきたいと思います。

バーティカルSaaSで、セミナー施策に力を入れた理由

2年間で50本以上のセミナーを開催してきたのですが、そもそもなぜ注力するようになったかというと...

「1対nで接点を持てる有効な施策」がセミナーしかで見つからなかったから、です。

BtoB事業のリード獲得において面で接触する施策といえば「展示会」が主流ですが、プロポクラウドにおいて展示会はリードが獲得できる良い施策になりませんでした。

プロポクラウドのターゲット範囲が非常に狭いかつ、接触したい顧客の多数が街の不動産屋さんであり、展示会に来場する企業層とは異なっていたためです。

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(上記の図で示した右下のオレンジ枠が現在のターゲット範囲です。真のバーティカルSaaS...!泣)

とはいえ、The Model形式をとる以上、セールスにリードを供給していく必要があります。
そこで、できるだけ面に接触できる施策として着目したのがセミナーでした。

ぶつかった壁:参加者数は伸びてもリードが獲得できない

月に2~3本新規セミナーを企画し続け、集客数・オペレーション共に安定した頃気づいたことがありました。

「あれ?思ったよりもリード獲得数伸びてなくない?」

セミナー施策開始時から1年程度で集客数は3倍になり、一見順調に進捗しているように見えていたのですが、
商談につながる有効リードの含有率をみると下降気味でした。

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セミナーAとBを比較すると、Aの方が集客はできているものの蓋を開けてみるとBの方が有効リードを獲得できていますよね。
ターゲット範囲が限定的であるがゆえに、このように集客数と有効リード数が比例しないケースが発生していました。

ただ、「いかに集客を増やすか」の視点に囚われてしまっていた結果、集客は伸びてもリード獲得数が伸びていかないという事態に陥っていました。

バーティカルSaaSのセミナー施策においては、企画の成功・失敗の判断軸はセミナーの集客数ではなく、その先の獲得リード数により一層目を向けるべきだと感じています。

商談に転換するリード獲得のために必要だったこと

全体の集客数ではなく、リードの獲得数を伸ばすために具体的に見直したことを2つご紹介します。
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 1. セミナー共催先の選定
 2. 自社ターゲットに最適なセミナー告知チャネルの模索
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1. セミナー共催先の選定

▲ 失敗:
コネクションを元に、ネームバリューが強い企業に手当たり次第声をかけて企画を立てる
◎ 成功:
サービスのターゲットが重なる企業を探し抜き、コネクションがなくても問い合わせフォームからご連絡をしてみる

共催セミナーを企画し始めた当初は、「集客数が伸びないこと」を一番のプレッシャーに感じ、ターゲットが多少外れていてもネームバリューの強い会社さんにお声かけをして企画をすることが多々ありました。

このパターンでは広報面では効果的ですが、集客数は伸びるものの有効リードの含有率が高まらず商談転換率も低くなるケースが多かったです。

一方、コネクションがなくてもセミナー開催に伴うメリットを共有できれば、HPの問い合わせフォームからのご相談でもセミナー開催に繋げることができました。
体感としては9割以上はご連絡を返していただけたと思います。

サービス特性は異なるが、ターゲット範囲は重なる共催先を見つけるために、検討を立ててお声かけし続けることが重要でした。

2. 自社ターゲットに最適なセミナー告知チャネルの模索

▲ 失敗:
セミナー集客の通例どおりFacebook広告に予算を投下し続ける
◎ 成功:
オフラインで手元に届けるために、A4大判チラシDMや招待状形式のDMを作成し、自社のABMリストへ送付

ターゲット顧客でFacebookを日頃から利用している方が限定的だったのか、
Facebook広告では継続的な新規リードの獲得ができませんでした。

一方、オフラインでの集客施策はコストはかかりますが、ターゲット顧客に確実にリーチできることが利点です。
レガシー業界というのもあり、有効リードを的確に集客をするためには、オフラインでのセミナー告知は有効な手法となりました。

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コアターゲットが反応する尖ったコンテンツ企画も重要なのですが、その話題についてはハウスマートでヒットセミナーを多数生み出しているなつめ大先生のこちらがおすすめです↓

おわりに

バーティカルSaaSのマーケティングでは、SaaSやBtoBマーケの一般論が通じないことが多々ありますよね。

とにもかくにも自社サービスの業界特性や顧客を知り、そこに合わせて手法を変えていくことが重要だなと感じています。

私も、不動産業界の現場の課題や習慣をもっと知っていくぞ〜!




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