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アイデアの使い方

「アイデアだけではだめだ。実現する力がないといけない」
といった趣旨の言葉はよくありますが、これではどう実現すればよいかがよくわからないため、自分なりの考察を書いてみます。


まず、アイデアというのは何か。
よく企画職ではアイデア出しが行われるのですが、私の考えでは、「アイデアとは奇抜なことや思いつきではない」と考えています。

ブレストしようと集まったものの、会議が散漫になり、特に何かアウトプットがないまま終わってしまう、なんてことがよくありました。

このような場合、何のためにアイデアを出しているのかという目的が曖昧なことが多いです。

多くの場合、アイデアは何らかの「課題解決」を目的として募ると思います。
目的がないと、何を軸として考えればよいかがわからず、またアイデアの良し悪しを決めることもできません。


次に、目的はあるものの、前提条件が揃っていないというケース。

アイデアを出す人たちに適切な情報がいきわたっていない、または根幹が相違していると良いアイデアが生まれません。

例えば、
「今月の売上がピンチだ。売上を挽回するためのアイデアを募る」
なんてお願いをしたとして、

Aさん:どうピンチなのかがわからない(※あといくらあれば足りるの?)
Bさん:そもそも今月はこれ以上の売上をあげることが無理だろうと考えている(※根幹が相違)

なんて心の中で思っていたら、良いアイデアは出ないと思います。
さらにここで無理にアイデアを募ると、見当違いな回答だったり、当たり障りのないものばかりになります。


平たく言うと、アイデアを募る側は目的を明確化したうえで、なるべくクローズドクエスチョンにした方が良いと思います。

先ほどの例でいえば

目的は今月の売上ノルマの達成として、

Aさんに対して、
「Aさんの前月の売上は1,000万円で今月は900万円だ、残り3日間しかないが、あと100万円をつくれないか?」

Bさんに対して、
「今月はもうこれ以上は難しいのはわかっているんだが、決算の都合もあるから、Bさんが他の人をフォローすることで売上を伸ばせないか?」

といった方向性を絞り込んであげることで、考える方もアイデアを出しやすくなります。


任天堂の宮本茂さんの格言に
「アイデアというのは、複数の問題を一気に解決するものである」
というものがあります。

良質なアイデアが出ると、現場は一気に助かりますし、出した人は英雄視されるというとてもポジティブなサイクルが生まれます。

良質なアイデアを出すためには
・まず、何を目的としたアイデア出しなのかを明確にし、
・考えるための前提条件を揃えること

これを実現するためには、アイデアを募る側のファシリテーションが必要です。
ファシリテーションによって募るアイデアの質が決まるといっても過言ではないため、募る側はいかに良質なアイデアが生み出されるよう仕掛けるか、が腕の見せ所になると思います。


以上、最後までお読みいただきありがとうございました!


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