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映画 『ファーザー』 レビュー 【ネタバレあり】


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 こんにちは。サメ!です。

この記事は、もうこの映画を鑑賞している人向けの記事です!


まだ鑑賞していない方はこちら
(ネタバレなしバージョン)



今回は、『ファーザー』です!
早速行きましょう!


映画情報


主演:アンソニー・ホプキンス
監督:フロリアン・ゼレール
脚本:フロリアン・ゼレール
           クリストファー・ハンプトン

キャスト
アンソニー・ホプキンス
オリヴィア・コールマン
マーク・ゲイティス
イモージェン・プーツ
ルーファス・シーウェル
オリヴィア・ウィリアムズ

上映時間:97分(1時間37分)
配給:ショウゲート


公式サイトはこちら
ファーザー 公式 




ネタバレあり感想


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 なんだこの難しすぎる作品は!!!



 てっきり予告を見たときは、娘や周辺の人物目線で物語が進行すると思っていたのに、、、

 まさかアンソニー目線で進行していくとは。


 見ているこちらも何が現実で何が妄想なのかわからなくなり、時系列もぐちゃぐちゃになる。


 とても頭を使い、「感動」というよりは、老いの疑似体験をさせられているような「恐怖」を感じました。




 では具体的なストーリーについて触れていきましょう。



 まずアンソニーが介護に前向きではないという場面から始まります。


 自分が一人で生活できないことを認めたくないのか、頭の老化によって自分がまだ若いと思ってしまっているのか、、、


 しかし、娘が今まで通りにそばにいられなくなることがわかります。

 娘は、新しい恋人のためパリへ移住するというのです。



 ここから、どんどん謎が深まっていきます



 まだ会っていないはずのローラに会ったと言われたり、

 病院で、パリに行くと言っていたはずの娘が行くわけないと言っていたり、、、


 私たち自身も何が事実かわからないままどんどん話が展開してきます。


  ローラだと思っていた人物はアンソニーが妄想(記憶違い)していたもので、本当は全然違う人だったりと、驚きの連続でした。



 このえいがを一回見ただけですべての真偽や時系列を理解できた人はいないでしょう。

 案の定私自身も全くできませんでした


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 ここで、真偽がわからないことがらをリストアップしてみましょう。

・娘はパリに移住するのか否か

・もう一人の娘ルーシーは死んでしまったのか

・「いつまで私たちをイラつかせる気だ」と言っていた男がアンソニーを叩いていたのは現実か

・結局あの家はアンソニーのものなのか

娘がアンソニーの首を締めていたシーンの意味とは

 、、と出していたらきりがないほど複雑な作品でした。


 特に最後の首を締めていたシーンが本物で、そこから先のシーンはすべてアンソニーの見ている妄想(走馬灯てきな)ということなら、だいぶ怖いですね。


 その説はぜひとも否定しておきたいですが、人によって様々な解釈ができる、いわば「ズルイ映画」なのだと思いました。



 だんだん歳をとっていわゆる「ボケ」が起きてしまうと、世界がこんな風に見え、自分はそんなつもりがないのに周りを傷つけてしまうと思うとおそろしいです。




 さて、ここで俳優陣について話していきましょう。



 主演のアンソニー・ホプキンスさんはこの作品でアカデミー賞主演男優賞を受賞しています。



 先日なくなってしまい、惜しくも同賞を受賞できなかったチャドウィック・ボーズマンさんも納得がいくような、最高の演技でしたね。


 『羊たちの沈黙』など、様々な映画で素晴らしい演技を見せてくれたアンソニー・ホプキンスですが、今作の演技は神業と言わざるをえません。

 怒り・不安・困惑・安堵など、感情が自然に伝わってきて、どもりの間から歩き方まで完璧に“アンソニー”を演じていました



 他の俳優たちも最高の演技で今作を支えていました。

 彼らの演技なくしては、この作品は成り立ちませんでした。



 アンソニー・ホプキンスさん、本当に受賞おめでとうございます


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評価


ストーリー
★★★★☆ 4,0

 前述したようにとても難解ではありましたが、様々な解釈がありとても考えさせられるようなストーリーでした。
 普段こう言ったジャンルを見ない私でも楽しめる良作。


映像
★★★☆☆3,5

  時系列をバラバラにして、直前まで見ていた映像の続きかと思ったら違ったりと、より私たちを混乱させる手助けをしていました。


音楽
★★★☆☆ 3,0

 BGMなどにはあまり深い印象が残っていません。
 しかし、アンソニーの歌うか弱い鼻歌やアンソニーが聞くクラシックは、彼の性格や人柄をよく表していました。


演技
★★★★★ 5,0

 言うことなしの最高の演技でした。
 誰も彼の受賞に文句を言う人はいないでしょう。
 この演技が見れただけでも、この映画を鑑賞した価値があると思います。


その他諸々
★★★★★ 5,0

 おそらく現実となる世界の展開も詳細まで決まっていて、どこが妄想でどこが現実と分かって制作されていると思います。
 ぜひその現実からみたアンソニーも見てみたいですね。


点数
80/100点


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おわりに


いかがだったでしょうか。


アンソニー・ホプキンスの役名をアンソニーにしたのはわざとなんでしょうかね?

 わかりやすくていいですけどね(笑)

みなさんはこの映画を観てどう感じましたか?

是非コメントよろしくお願いします。

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それではまた、、、、、、、、、、



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