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まじめな投票、ふまじめな投票

私は現在、兵庫県明石市民だ。
 
明石市と聞くと市長の泉氏を思い浮かべる人が多いだろう。
彼は12年の任期中に主に子育て支援による改革を起こし、
明石市全体を盛り上げた輝かしい功績がある。
 

私は生まれも育ちも大阪で
大阪ラバーズという名のいわゆる小心者だったが、
同棲を機に思い切って大阪を出た。
 
20年ほど住みたいと思い選んだのが
子育て支援策が手厚く充実している明石市だ。
 
・18歳までの医療費無料
・第2子以降の保育料無料化
・1歳までのおむつ定期便
・中学校の給食費無償化
 
など、独自の市策がもりだくさんだから。
 

それらを実現した泉市長だが、
これまでの失言が問題視され2023年5月に任期満了し
市長の座を降りると発表した。
 
明石市民の中には
次の市長が誰になるのかを不安視している人が多く、
泉市長の市策を引き継ぐ人になってもらいたいと
考えている人も少なくない。

私だってその一人だ。
 
そもそも市長を辞めないでほしいと
市民から多くの声が泉市長のもとへ寄せられている。
 
一方で、これを機に市長の座に就いて
別の市策を実現したいと考える候補者もいる。
 
そういうわけで、この春の県議選・市長選は
明石市民の未来を大きく左右する選挙になるのだ。
 
 

私は選挙権が与えられてから
欠かすことなく選挙に参加してきたつもりだ。
 
でも、
候補者たちの誓約を事前に熟読したり、
候補者の評判や市民の声をネット検索したりと、
選挙に向けて時間をかけて準備したのは今回が初めて。
 
今までにないほど真剣に「選挙」というものに向き合う自分がいた。
 

そのときにふと気づいた。
 

今回はとても真面目に投票しようとしているが、
それじゃあ今までの投票は何だったのか? と。
 
ふざけて投票していたわけではないが
だからといって真面目な投票だったかと問われれば
自信を持って「そうだ」とは言えない。
 
というか、何を以てして真面目な投票と言うのか。
 

 
今までは「選挙に行かない人間は悪」と思っていた。
 
自分が持つ権利で政治を変えようとせずに
政治や国に文句を言うのはナンセンスだと。
 
ただ「選挙に行く人間は偉い」と漠然と考えて、
1票の重みを考えてなかったと気づいてしまったのだ。
 
愚かだと思う。
 
 
だからどうというオチはないが(大阪人のくせに)、
自戒の意味も込めてこの気づきを記録しておく。


ひとつ確かなのは、
「今後も選挙へ行かないよりも行ったほうがマシだ」
の精神で投票をするということ。

まじめかふまじめかは考えないことにする。



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