世界一周ビールの旅!15日間10都市弾丸ひとり旅 #5ヒューストン(ビール一休みでNASA)
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6日目(9月5日) アムステルダム→ヒューストン
スキポール空港内のポストオフィスで、これまでのお土産を日本に送付。2キロくらいの小包で40ユーロ。こんなものだろう。5-7日で届くらしい。
スキポール空港のラウンジは、ASPIREというほかのグループも合わせた合同のラウンジだった。
狭く、人があふれており座る場所の確保も難しい。全然休まらない。
お昼時のファミレスみたいなビュッフェコーナーから、かろうじてベジタブルシチューとトマトスープ、ハイネケンを確保した。味はとても美味しかった。
アムステルダムからヒューストンへのユナイテッドエアライン。ほぼ満席なのではというくらいに混雑していた。
ビジネスは横に6シートもあり、2シートずつ同じ方向で斜めを向いている。日本からミュンヘンへのANAのビジネスと比較すると、隣が近い。
2人での旅行には最適かもしれないが、隣は大きなオランダのおじ様だ。ヘッドホンの差し口がわからずに、何度もテーブルをスライドさせていた。差し口を教えてあげたら喜ばれた。
機内でのビールはMiller Light, HeinekenにGoose IslandのIPAとFour Star Pilsの4種。グースアイランドは、バドワイザーを有する世界最大のビール会社アンバイザーブッシュが2011年に買収したクラフトブルワリー。そのビールがミラーやハイネケンと肩を並べ、しかも2種類もあるとは。アメリカはやはりクラフトビールが来てるんだなと実感した。
機内食、スモークサーモン。日本のものより肉厚で、外側だけをスモークしたほぼレアな感じ。唇に口内炎(口外炎?)が出来ていたので、ビタミンを取るために付け合わせのレモンも果汁をこそぎ落として食べた。ビールがすすむ。
クルトンの乗ったサラダにパッションフルーツドレッシング。甘いがクルトンが香ばしくて良く合った。ビールがすすむ。
メインは「サンフランシスコ・スタイル・シーフードのトマト煮込みとサフランライス」、見た目は異国のおじやだった。
まさかトマト煮込みがしゃばしゃばで、まさかデフォルトでサフランライスにかかった状態で出てくるとは。そしてサフランがかなり強い。
これからアメリカなので肉は現地で、今はシーフードだ、と考えてのオーダーだったが、アムステルダム−ヒューストン間でサンフランシスコを求めたのが間違いだった。
サンフランシスコにこの料理が存在するとはにわかには信じがたい。
しかしまあ、食べれなくはない。これはさすがにビールが重い。
チーズとブドウ。オレンジの黴が生えているチーズは祖母の家の縁側の匂いがした。嫌ではなかった。
最後にアイスクリーム。ソースを選ぶことができ、キャラメルとストロベリー。キャラメルは本物のキャラメルを溶かしたソースで、結構歯にくっついた。そしてもちろんとても甘かった。
ここまでの長距離路線、メインディッシュは2戦2敗(日本ーミュンヘンは「牛肉の棒」に完敗)
次のバンクーバー−ブリスベンは慎重を期す。
映画X-men apocalypseを見ていたが、30分もしないうちに画面が動かなくなった。機内全体での異常らしい。なんとなく見たことがあった気もするし、ちょうど良かった。村上海賊の娘を読了した。
二回目の機内食は鶏肉のソテーとネギ、白菜、人参の炒めもの、豆板醤のソースだった。中華風で、なかなか好みだった。
画面が直り「奇跡の海のザトウクジラ」を見た。伊藤英明がトンガでくじらと泳ぐ日本の番組。ナレーションが加藤あい。「海猿」を思い出す。贅沢だった。
静かなヒューストン散策
ヒューストンのイミグレは混雑しており、1時間近く並んだ。
空港からホテルまではスーパーシャトルという乗り合いバンを利用。15分ほど待ち乗車。詰めると7人乗りだが、客は4人のみ。22ドルでホテルまで直行は、これまでのヨーロッパと比べると安く感じる。
ヒューストンのダウンタウンは道が6車線ほどありとても広いが、車通りも少なく廃墟のような寂しい雰囲気。
飲食店もほぼ見ないし、散歩に出てみてもなんの面白さもない。
こんなに路駐してるのに人がほとんど歩いていない。
会うのはホームレス風の方々ばかりだ。テキサス州なので中南米系が多い。
みんなどこにいるのか。
人のいない道を歩いていると、丸々3ブロック分くらいはある大きな公園が突然出てきた。たくさんの家族連れがいた。皆さんここにいたのか、と納得。
街はたくさんの高層ビルを一生懸命に建設中だったが、何になるんだろう。ダウンタウンは全く活気がない。
よく映画で見る「核戦争後に1人(とホームレス)で生き残ってしまった」というような状況を味わった。
夕食は「Guadalajara」というホテルで教わったメキシカンでチキンファヒータ。
鶏胸肉のグリルにアボカド、トマト、チーズ、バターのソース、これは重厚。
美味いがこれで20ドルはそこそこするな、と感じる。
コロナ5.5ドルと一緒にいただいた。
日本は平均的に安くて美味いもんが多いんだな、と改めて思う。
ホテルまでの帰り道も何もなく、とぼとぼ帰宅。これまでのように徒歩だけでは何もできない、アメリカ的な車ありきの街づくりを実感。
移動のためか疲れたので、早々に就寝。今日は移動日兼休日としよう。結果論だけど。
7日目(9月6日) ドライバーのPeterさん
7時に起床、昨日洗った靴下が乾ききっていなかったのでドライヤーで乾かす。8時にはチェックアウトし、初めて「Uber」を使う。
Uberはタクシーと違い小遣い稼ぎのドライバーと客をマッチングさせるシステム。アプリで現在地と目的地を入力するだけで近くの車両が何分で迎えにくるかわかり、料金も予め提示される。料金はタクシーの1/3から半額くらいで、全てクレジットカード決済。乗客は利用後にドライバーを5段階評価し、その評価が低いとドライバーはクビになってしまうため、自動的に乗客受けの良い質の良いドライバーが残るらしい。
Peterというおっさんドライバーが5分でホテルまで迎えに来てくれた。話をきくと、UberのドライバーはiPhoneもしくはiPadにて最短ルートを外れないようにシステム管理されているそうだ。タクシーだと観光客をどこかへ連れて行き運賃をぼったくる輩がいるが、そうはいかないようになっているらしい。確かにナビのようなものを見つつ走っている。
ここまで知ると、タクシーよりも断然Uberが良いと感じる。
また、Peterは両親がイタリア人でニューヨーク育ち。自ら勉強して5ヶ国語が堪能。
Uberは小遣い稼ぎで、本業は16時から深夜まで(なにやってるかは不明)。
NASAオタクで、これから見られる色々な設備について写真を見せて説明してくれた。やや迷惑気味なネタバレだった。
ニューヨークにいた頃はイタリア語訛りの英語で小さい頃にバカにされていたことがあるらしい。
しかし、ヒューストンに来てからは、「訛りある英語を話せる=母語は他にもあるなかで英語まで話せる」というインテリジェンスの証であると認めてくれる人が増えたらしい。
これはヒューストンにいる宇宙飛行士が多くの国から集められており、みなある程度訛りある英語を話していることに起因しているからだと持論を展開してくれた。
だから君の英語もインテリジェンスの証であり、ヒューストンでは求められる人材だよと話してくれた。
お世辞でも嬉しいし、とても素敵な考え方だ。
日本に来ている外国人に対して、自分はそうやって接することができているか。
コンビニのレジにいる片言の東南アジア系やインド料理店の外国人など、彼らのこれまでの努力に敬意を払えているか。
色々と考えさせられた、素敵なドライブだった。
ヒューストン宇宙センター
NASAへは30分ほどで到着。スペースシャトルを背中に乗せたジャンボジェットが出迎えてくれる。10時開場のほぼ1時間前には着き、一番乗りだった。
もろもろ含め、テンションが上がった。
10時開場と同時に入場し、最初のトラムツアーへ参加。90分間のコースで、コントロールセンター、モックアップ、サターンVの順で回る。
トラムの隣は、常に1人で楽しげなテキサスおばちゃんだった。他にも1人で来ていた客が思いの外多い。
まず最初はミッションコントロールセンター。
ここから白いチョッキのあの人が指示出してたな、と映画アポロ13を思い出した。日本で映画を見直してきてよかった。
コンピューターは大学にあった年代物の電子顕微鏡のように、モスグリーンの外観に昔ながらのちょっとふくらみ気味のモニターが付いていた。全体的に想像していたよりも少しコンパクトな部屋だった。
実際にここから宇宙へ指揮を出すとなると、ものすごい一体感がでそうだ。
次は宇宙飛行士が訓練するためのモックアップ。
どでかいガレージに訓練用の設備が所狭しと並べられていた。壮大だった。
所々、仕切られて机が3つ4つ並んでおり、研究者と思われる方がなんやら作業をしている。新しいモックアップやロボットを研究開発中のようだ。実戦と隣り合わせな環境での研究はさぞ楽しいだろう。
同じトラムに乗っていた東南アジア系の青年がしきりに写真を撮っていた。他の参加者に装置を説明しているあたり、NASAオタクか工学系の大学生と思われる。メガネの奥の目をきらっきらに輝かせている。
上から目線で彼の将来をとても楽しみに感じた。さかな君に激似だったから。
サターンV。
でかい。よくもまあこんなものを作り込んだな、と感心した。
切り離し部分にもぎっしり配線やら電子機器が並んでいた。こんなものを作った人たちはただただすごい。
昼食はNASA内のフードコートでテキサスサラマンダー・バーガー。ネーミングセンス。
フレンチフライをぎっしりと敷き詰めた上にビッグマックの2回りくらいでかいハンバーガー。飲み放題のコカコーラ。
こんなもん毎日食ってたら順調にデブる。
お土産売り場。
アポロ計画時の司令官、ジーンクランツ氏の「Failure is not an option」というワードにがっしりと胸をつかまれた。最高にクールだぜ、とアメリカ人ばりに心の中でつぶやいた。
人の命をダイレクトに預かる仕事はさぞきついだろう。お土産として、そのワード入りのシャーペンを買った。本来そのくらいの気持ちで臨むべきものが、自分たちにも何かあるはず。
お土産屋で欲しい本が幾つかあったが、荷物になるので日本に戻ったらAmazonででも買おうと思う。定番のお土産として、宇宙食をいつくか購入した。
トータルで4時間半ほどの滞在。すでに子供達のの夏休みも終わっており、かつ平日ということで心配になるくらいガラガラだった。全く並ばずに何でも見ることができたが、トラムツアーに参加し、戻ってきて展示物を見学、昼飯を食ってお土産を購入すると少し物足りないと感じるくらいだった。
Uberを利用して、空港へ向かう。依頼してたった1分で来た。便利すぎる。
今度はThomasという寡黙なロン毛メガネふっくらおじさんだ。近くに住んでいるがNASAには行ったことがないらしい。しっかりとちらちらiPhoneで道を確認しており、安心する。
「ジョージブッシュ・インターコンチネンタル空港の何ターミナル?」と質問され、把握してないことに気づき焦る。
ヒューストンに二つある空港のうちジョージブッシュさんの方だとは調べていたが、ターミナルまでは調べていなかった。Wi-Fiも使えないため、調べられない。
iPadで先ほど空港を調べたスクリーンショットに何か書いてないかと見ると、Googleさんの検索候補列挙の中に、かろうじてターミナルCと表記があり助かった。Googleさんありがとう。
空港ラウンジのUnited Clubに。
NASAのハンバーガーで腹一杯なので水のみ。バーカウンターまであってドラフトはステラアルトワ、ミラーライトをはじめ4種。洋酒も多数あった。
さすがClub。
ヒューストンに住みたい度: 3
(最低1、最高10)
完全にドーナツ化現象が進んだアメリカの都市。休みの日に何をすれば良いか、全く想像がつかなかった。
NASAはとても魅力的だったが、毎週末NASAに行くわけにもいかない。
空港も街から近くはなく、交通の便は良くない。とりあえず住むなら車が必須。
食べ物はメキシカンはじめ、色々と素敵なものがあるだろう。
ダメダメ英語でも難なく通じ、食事もなんとかなる、ということでミュンヘンよりも少し上くらいの3。
『世界一周ビールの旅!15日間10都市弾丸ひとり旅 #6ポートランド』に続きます
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