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詩作

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詩はきっと魂が漏れ出て、言葉になってしまったもの。
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夜の川、向こうとこっち〈詩〉

夜の川、向こうとこっち
真っ暗で、何も見えない

月さえも雲に隠れて
線路には 黄色の車が
ゆっくりと走ってゆく

調べようと スマホを出したら
眩しくて 思わず瞑る
コンタクト 乾いてる

「保線車両」って言うらしい
手を振ってみる 気づくかな

夜の川、流れが早い
河川敷、ここまで来ても
どうしてまだ 君を想うんだろうか

川に流れてしまうのに
理由なんか、別にない

ただここに来ると今までも

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よかぜ〈詩〉

せっかく横になったのに、

眠りにつけない夜がある。

そうとわかれば戸を開けて、

サンダル履いて、散歩する。

夜の散歩。夜のおでかけ。

電車はとっくに走らない。

車はちょっと走ってる。

ちらちら光る街明かり、

川辺の虫に、月明かり。

不意にぴゅうっと音が鳴る。

風が吹いた、夜風が吹いた。

タバコの煙が巻き上がる。

思わず身体を翻し、夜風を背中に受けるのは、

夜風が嫌いだから

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こんばんは〈詩〉

こんばんは、が、無い。

「こんばんは」と誰も言わない。

ご近所さんには、会釈でおしまい。
友達との挨拶は、きっといつも「お疲れ様」だ。
家族に挨拶、最後にしたのはいつだろう。

そういう日々を生きて、こんばんは、が、
無くなっていることに気づく。

先生に、こんばんは。
ご近所さんに、こんばんは。
久々に会った親戚に、こんばんは。

こんばんは、は、今晩は。

今晩は、良い月を見ている。
今晩

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も・う〈詩〉

シャワーヘッドの 小さな穴から
繋がって出てくる ぬるい水
いい匂いがするシャンプーは
昨日詰め替えたばかりだから 少し重い
プッシュすると 中から押し出されて
沢山出てきた ほら、気持ちいいね

ベトベトした髪に 水とシャンプーを同時に当てる
おでこのニキビと先週の出来事以外を
全部流してくれている もう
昨日は寝ていなくて いまは5時半
満員電車の映像と 雨の日の匂いは
たぶん君も嫌い。

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