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50代からのお金の未来「予算計画」:不動産購入のイロハ④


友人の家探しを通して、「不動産購入のイロハ」をレポートしています。
今日は大事な「予算計画」についてです。

前回の記事はこちら

友人は女性、50歳、独身で、医療関係の仕事をしています。
今は、実家で80歳近いお母さんと二人暮らし。
家を買いたい理由は、実家の老朽化と、
お母さんの今後の生活に備えてです。


当初の予算イメージ


友人の予算計画はこのようなものでした。

予算:2,800万
内訳は、
友人の手持ち資金2,000万から1,800万
お母さんから1,000万

物件価格以外の「その他かかる費用」を計算してみます。


物件購入にかかる諸費用


ここではざっくり、以下を参考にします。

物件価格3000万円の時の諸費用目安

https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/ms_shinchiku/ms_money/mansion_syohiyo/#tboc3

諸費用の多い・少ないは、主に住宅ローンの関係で変わります。
借入額の多い・少ないと、
ローンも今はたくさんのバリエーションがあり、
初期費用の掛かるもの・掛からないものと色々あるためです。

今回友人は住宅ローンの借入額は少なく諸費用は少なめですが、
余裕を見て200万とします。
物件価格2800万と合わせて、トータル3000万となります。

友人の手持ち資金2000万とお母さんからの供出分で
物件価格と諸費用のちょうどになります。
(実際はオール現金でなく、一部ローンを借り手元資金は残す予定。)

まずは、この「予算2800万」について、確認してみます。


生涯の資金シミュレーション


友人の今現在の年収は、約600万円です。
医療関係者ということで、今の勤め先をもし辞めたとしても、
少なくとも65歳まで働くことは問題なさそうです。

65歳以降「仕事をしない」場合の、想定をしてみます。
前提は以下です。
・退職金は無し
・年金受給予定額 年額170万
・個人年金 500万
(65歳一括受け取り)

65歳以降の生活費を想定してみます。
・収入
 年金:年額170万→月額14万
・支出
 住宅費:ローン返済は無し。
     管理費、修繕積立金、固定資産税で月額約4万円
 社会保険料、住民税等
 これら合わせ、今の生活費と照らし合わせて、
 月々の生活費を試算してもらいました。
 「20万くらいあれば生活出来るかなあ」とのこと。

 月々の年金受給額からの不足分は6万円です。
 6万×12か月=72万円(年)
 90歳まで生きるとし(笑)、65歳から25年間とします。
 72万円×25年=1800万

 1800万の老後資金が必要ということになりました。

 65歳時点で以下スタートが切れれば、
「働かなくても90歳まで生活できる」ということになります。
 ・手持ち資金 1300万
 ・個人年金 500万

今現在の手持ち資金から諸費用を除き、
500万円は頭金として使える計算です。
残りの1300万円を65歳までにローン完済できれば、この計画はOKです。

では、ローンの月々返済のシミュレーションをしてみます。

月々の返済イメージ


ローンの試算には、こちらのサイトが便利です。

「フラット35」は旧住宅金融公庫の「固定金利」のローンで、
金利は高めです。
実際は住宅ローンも、変動か固定か、
初期費用が掛かるもの掛からないもの、
またネット銀行は金利が安いなど、さまざまあります。
ここではあくまで試算なので、「最新の金利情報」「最も多い金利」
を入れます。

・借入金額 1,300万
・返済期間 15年
・金利 1.72%
月々 8.2万円の返済

65歳までは、管理費等の4万円と合わせ、
月々12.2万円の住宅費の支出です。
これが大丈夫かのイメージを持ってもらいます。


予算を上げられるか?


では次に「予算を上げられるのか」を見てみます。
物件の相場からすると、プラス400万あれば、希望の物件を選べそうです。

・借入金額 400万
・返済期間 15年
・金利 1.72%
月々 2.6万円の返済

65歳まで合わせて月々14.8万円の住宅費支出が可能か?
具体的なイメージを持ってもらいます。

※実際のローンの組み方については、またの機会に解説します。
 また、お母さんの資金計画についても別途解説します。


長期間の老後資金を貯めるのは実際無理!


友人は、実家住まいでかなり堅実に預貯金をしてきており、
余裕のあるケースです。
私も含め「こんなに余裕ないよ!」という方の方が圧倒的に多いです。

今回のケースでさえ、万全な老後資金を残そうとすると、
(物件予算3200万の場合)65歳までのローン返済が月々10.8万と、
決して安くはないですよね。

また実際は、買った家のリフォームがどこかのタイミングで発生するなど、
もっと掛かる要素もあります。

誰にとっても、65歳から万全な老後資金を残すのは難しいのです。
25年も仕事をせず暮らせる時代ではない、と言えます。
「ひと世代前とは違う」と、頭を切り替えないといけませんね。

65歳以降に、たとえ月10万円の収入であっても、
1年で120万円、5年で600万円の差が出ます。

なので、できるだけ長く働く!
そのあたりのリアリティも、こんな試算をすることでわかります。

今回ここまでシミュレーションし、
友人も「65歳以降も働くし、大丈夫!」
ということで、予算は3200万で落ち着きました。
では、次はいよいよ内見です。

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