見出し画像

不動産の失敗は大きいので:ローンの組み方の注意点

50代UPで家を買う方は少ないかもしれません。
もし機会があったら、知っておいてほしいこと。

また、この先子供が結婚して家を買う時
教えてあげて欲しい。
ファイナンス教育が見直されているのと同様に、
不動産の「お金」についても知っておいてほしいのです。
失敗すると大きいですからね。


こんな困った!が


月々の返済を少額にして、長期でローンを組んでいる場合について。
金利が、今は少し上がりましたが、以前はとっても安かったので、
長期でローンを組んでいる方は多いです。
中には「困った!」というケースがあります。

途中で売りたいとき、
「実際に売れる金額」よりもローンの「残債」のほうが多い場合です。

この場合、「追い金(おいきん)」と言って
清算金を出さないといけません。
清算金を出せない場合は「手放せない」ということになります。

では、返済期間を短く設定してどんどん返したほうが良いのか?
そうとも限りません。


長期でローンを組むメリット


「借金はイヤ」ととにかく早く返そうとする方がいます。
それが良いとも限りません。

・手元資金には余裕を

手元資金がカツカツだと、何かあったときに困ります。
リフォームや車などのはっきりした使用目的以外で
すぐにお金を借りるのは大変ですからね。
手元資金の目安は、収入の3~6か月分と言われています。

特にお子さんの教育費など、何かに「いりよう」な時期は、
手元資金にも余裕を持ちましょう
住宅ローンを長期で組んで、手元資金に余裕を持たせておく。
これは決して悪いことではありません。

・団信(団体信用生命保険)

ローンの返済中に本人にもしものことがあったら、
返済がチャラになるという保険です。
ローンにセットになっているケースが多いです。
生命保険の代わりになりますよね。
ローンを最長にして、保険として最大限利用する。
これも、アリです。

と、ローンを長期で組むメリットはあります。

・おまけ、住宅ローン減税

結論から言うと、以前は得でした。
住宅ローン減税とは

住宅ローンを借り入れて住宅の新築・取得又は増改築等をした場合、年末のローン残高の0.7%を所得税(一部、翌年の住民税)から最大13年間控除する制度です。

https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000017.html

以前は年末の住宅ローン残高の「1%」でした。
そして、金利が1%以下のローンが結構あったので、
「得」だったのです。

これはおかしいんじゃないか?ということで
0.7%に引き下げられたんですね。


繰り上げ返済をうまく使おう


退職する65歳までには完済したい!
最初からそれで組むべき!と考えたりしますが。

ローンを長く組んでおいて、手元資金は余裕を持たせる。
子供の学校が終わり、退職を迎えて退職金が入り
先の見通しが立った段階で清算(繰り上げ返済)。
これが、おススメです。

繰り上げ返済手数料が掛からないローンもありますから、
チェックしておきましょう。

今はまだ、金利が安いですからね。
バブルの時は最高で5.5%の時があったようですから、
そうなると、そうは言ってられませんが。

あくまで資金計画は、余裕をもつことが前提です。

最初の事例のように、途中で手放したいとき
「追い金」が必要でも、手元資金から出せるのであれば問題ありません。

以前書いたこちらの記事
こちらも、資金計画がギリギリなために起こった「困った!」でした。

「追い金」しないと手放せないケースは、
実は、投資用マンションを買った方が多かったです。


投資用マンションをローンで買うことのリスク


「追い金」しないと「投資用マンション」を手放せなかった
二つのケースをご紹介しましょう。
どちらも、独身の時に購入していました。

その後結婚し、自分の家を買いたいときになって、
既に投資用マンションで組んでいるローンのせいで
自己用物件のローンが組めないので手放したい。
そんな相談でした。

どちらも収支は「赤字」でした。
ローン返済、管理費や固定資産税などの支出額よりも、
賃貸収入のほうが少ないのでした。
毎月、働いたお金から「補填」している状態が続いていました。

二人のうちの一人は、400万円もの「追い金」で手放しました
仲介手数料など合わせて、500万もの出費でした。
貯金がほぼ無くなってしまいました。
そもそもの購入価格が、どう考えても相場よりも高かったです。
さらに、長期ローンで月々の支払いが少ない
見栄えの良いプランになっていました。
そんな最低額の支払いにさえ、賃料収入が追い付かない状態でした。

そして売るときには相場になりますから、
そのギャップが400万円あった、ということでした。

それでもよく決断しました。
この方(女性)はまだ20代に、
職場の同僚に連れていかれた投資セミナーで
申し込んでしまった、とのことでした。
高い勉強代でしたよね。

もう一人(男性)は、追い金分の現金はないので、
そのままになってしまいました。
今後も毎月不足分を、働いたお金から補填していくことになります。
自分の家も買うことが出来ません

不動産投資を、ローンを組んでやるのは、私は絶対に反対です。

不動産はかなり地域特性や個別事情のあるものですから、
上手くいく場合も確かにあります。
しかし「ローンを組んで」は、リスクが大きすぎます

日本は、人口減少が今後さらに加速します。
全体的に見れば、不動産市場は、物件余りが加速します。

少しでも参考になりましたら、幸いです。

=======================
「50代からの未来をつくる」サービスを展開中
よろしければぽちっとご覧くださいませ。

=======================


この記事が参加している募集

お金について考える

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?