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「土着性」が無くなり、世界が奥行きを無くす

あなたの田舎には、お祭りや風習、伝統芸能はありますか?
今日は、失われゆく地域の「土着性」について考えてみたいと思います。


お祭りや伝統芸能、興味ありますか?


以前、田舎の「原風景」について書きました。

あなたは、好きなお祭りや伝統芸能はありますか?

私は和太鼓
「鼓童(こどう)」は有名ですよね。
佐渡を拠点とし、世界を股にかけて活躍しています。

沖縄のエイサーも大好きです。

阿波踊りも大好きです。
徳島は行ったことがありません。
東京高円寺の阿波踊りはよく見に行きます。
「本場じゃないでしょ」と思われた方。
一度見てみてください!
30連くらい出ていますが、それぞれオリジナリティが溢れています。
何より、みんなとにかく楽しそうです。

私の好きなお祭りや伝統芸能のポイントは、
「ライブ感」と「オリジナリティ」です。

そして、私の出身、青森のお祭りというと「ねぶた」ですよね。

私の友人(青森出身)はこう言っていました。
「ねぶたと比べたら、他のお祭りは全然面白くない。

他の地域の方、ごめんなさい!
私が言ったのではありません(笑)

でも、その気持ちはわかります。
ねぶたの完成度とスケール感、躍動感。
何度見ても凄いなあと思います。
見たことのない方は、一生に一度は見たほうが良いです(笑)

ねぶた祭りは青森市ですが、五所川原市というところで
立佞武多(たちねぶた)というのがあります。

「立っているねぶた」ビルの7階建ての高さがあります。
感動の迫力です!

地域の歴史


さて、もう少し「地味」な伝統芸能の話をしたいと思います。
お祭りや伝統芸能は、地域の歴史と大きく関わっていました。

青森には「津軽三味線」があります。

長唄とは全然違うものですね。

長唄がバラードなら、津軽三味線はロックです。

津軽三味線の成り立ちはこのように言われています。

男性視覚障害者の門付け芸。
疱瘡(ほうそう=天然痘)や麻疹(ましん=はしか)などで失明し、
家では働き手にならない人が家を出され、預けられた。
旅芸人集団として各家をまわった。
家の戸口で演奏し、お金や食べ物をもらっていた。
施しを受ける存在として長く蔑まれた。

戸口でいかに目立たせるか、大きな音を出すか
バチをかき鳴らす手法になっていったようです。

視覚障害者の生きる手段だったんですね。
悲しい歴史です。

ちなみに「金木町」というところに「津軽三味線会館」があります。

(HP、これでは魅力伝わらないですよね、、
こういうところなのよね、と思った私。。)
生演奏やってます。


土着的なもの


少し古いですが、こんな記事がありました。

面白いですよね!

私の実家は秋田に近く、「なまはげ」が身近にありました。

また、私の小さいころ、お正月に獅子舞が各家を回っていました。
私は、子供心に怖くて部屋の隅に逃げた覚えがあります。
獅子舞も風習の一つですよね。

お祭りや風習の始まりの多くは
「五穀豊穣」「無病息災」を願うことから、では?

昔は、農耕を中心とした共同体社会でした。
農耕は、自然という人間の手の及ばないものを相手にしていました。
「祈る」必要があったんですね。

農耕社会でなくなり、みんなが「会社員」になったら。
天に「祈る」必要が無くなってしまいます。

また、「共同体」でなくても生きていけるようになりました。

お祭りや風習を継承するべく世代がいなくなり、
残った数少ない子供も、今はゲームばかりだそうです。

地域の土着性がなくなるということ

それは、理解できないもの、不思議なものが世の中から消えること。
「おばけ」なんかもういない。
暗闇が消え、全てが白日の下にさらされます。

そして、その人固有の「原体験」が無くなります

世界から奥行きがなくなり、薄っぺらになる。

そんな寂しい世界が見えてきます。

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