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「地方再生」ではなく、最低限の「生活維持」を

地方の過疎化、深刻です。
私の田舎も渦中にあります。
過疎化と、そこに住む老親問題について考えてみたいと思います。


JR赤字路線、バス転換へ


このニュースをご存じですか?

地方鉄道“JR輸送密度1000人未満区間バス転換含め協議を”

問題の元はこちら

JR東日本、地方35路線赤字693億円 収支初公表 

対象路線はこちら

私の実家は青森の津軽地方というところです。
沿線も、対象に入っています。


すでに最低限しかない本数


私の実家の沿線の電車は、
すでに、これ以上は減らせないという本数しかありません。
2~3時間に一本です。

東京から実家のある駅まで、すんなり乗り継げる電車は
一日2本しかありません。
2010年に新青森駅まで東北新幹線が開通しました。
東京駅から新青森駅まで、約3時間半。
青森駅から実家までが、すんなり乗り継いで約2時間です。

ちなみに私、車の運転が出来ないので。。

一本乗り過ごすと、代替手段がありません。
なので、田舎で移動する時は緊張します。
乗り継ぎ失敗したらどうするんだろ、、
タクシー?〇万円、その前にどこから呼ぶんだろ、、
ホテル?無いよね、、ホームの待合室で野宿?

以前こんなことがありました。
ホーム上で待っていても、電車が来ない。
「あれ、、発車時間なんだけど。」
あたりを見回したら、はるかホームの先に電車が止まっているではありませんか!
長いホームの前の方に、2両だけの電車が止まっていたのです。
めちゃくちゃ焦りましたねー-(-_-;)
間一髪でした。

皆さんも気をつけましょうね(笑)

すでに、最低限の本数。
これでこれだけ赤字であれば、廃線もやむなしでしょう。
バスになって1時間に一本にでもなってくれたら、良いのですが。
おそらくそうはならないですよね。
ますます不便が加速するんだろうなぁと思います。


地方の交通インフラをどう考えるのか


地方の交通インフラに関して、だれがどのように考えるのでしょうね?
電車、バス、道路管轄が違う、、
みたいな話では解決しませんよね。

20年も前から考えられていても良さそうなものなのに。

田舎に行って本当に驚くのは、
新しい道路が帰省するたびに増えていることです。
しかも主要な道路だけではなく、「ここにこれ要る?」というところにも。
町なかからバイアスへのアクセス道路が、何本もあります。
田舎の土木会社にお金が流れていて、
雇用創出につながっているのでしょうか?
それにしても、一日に車が何台通ることか。

住んでいるのは高齢者ばかり
車の無い人が多いのですよ。
今運転している人も、とっくに「免許返納」していても良い年齢です。
道路を作るお金で、バスを1時間に一本でも運航してくれればいいのに
理解不能なことが多いのです。

「地方再生」どうやって?
夢みたいな漠然としたことを考えるより、
今いる人の最低限の「生活インフラ」を整えてほしい。
足元を見れば、必要なものはすぐにわかるのに。

それさえできないのだから、人口が減って当然なのです。
私たちは自由ですから。
どこに住むのかを、選べるのですから。


田舎が無くなることの「感情」


田舎が無くなることは淋しいですよね。
忘れたくはないし、私を形作ったものであることは間違いない。

こちらに書きました。

では、住みたいか?
住みたくはありません。
申し訳ないけれど、母が亡くなったら田舎じまいです。


それでも「そこに居たい」気持ちは尊重したい


母には「東京に来たら?」と言いました。
仲の良い母の妹もこちらに住んでいるから、
行ったり来たりすればいいし。
おそらく20年前だったらそうしたかもしれませんね。

私の職場で、シングルマザーの人は沢山いました。
小さな子供の面倒を見てもらうために、地方から母親に来てもらった人。
母親は、孫育てが終わってもずっと東京に住み続けていました。
孫の世話という「役割」があれば、やりがいもあったでしょう。
若ければ適応力もあったでしょう。

一方、高齢になってから地方から呼び寄せられた人もいますよね。
あっという間にボケちゃった、という話はよく聞きます。
「呼び寄せ高齢者」という言葉があります。

人は「自分が世話になる」ためだけに、
生活を変えても良いことは無いのです。

私の実家。
家族みんなで暮らした家には、今は母一人。
沢山の人が暮らした街には、人がいなくなってしまいました。
町は変わってしまっても残る「気持ち」。
「そこに居たい」愛着や感情は、その人にしかわからないのです。

その気持ちを、尊重したいと思います。
せめて、最後まで今の暮らしが続けられるように
願うばかりです。

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