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【街角のダンスパーティー】パリの思い出

「アコーディオンの音色は人を幸せにする」安西はぢめです。2012年から毎年訪れ続けているヨーロッパ。最初の数年間の主な目的はフランス・パリへレッスンを受けに行くことでした。訪れる度に、日曜日を自由時間にしておいて必ずパリ5区にあるムフタール通り(rue Moufftard)へ行きました。お目当ては「ダンスパーティー」。それも街角で行われている、アコーディオンの音色に乗せて行われるなんとも素敵な舞踏会です。

アコーディオンのクリスチャンさんが30年ほど前に始めて、最初の内こそ毎回警察が来て中断させられたりしたものの、地元商店街とも共存を成し遂げてパリっ子たちに愛されて続けている、今やガイドブックにも載るほどの名物イベント。フランスに限らずヨーロッパのアコーディオン音楽はダンスと密接な関係にあるものがとても多いです。私が好きなジャンルはどれもダンス音楽で、確かに美しいメロディなどは鑑賞される価値がありますが、踊りがあると本来の魅力が増すように思います。フラッと通り掛かった旅行者でもそんな「本来の姿」が楽しめるのがこちらのイベントという訳です。

ヨーロッパで感心させられるのは、同調圧力のベクトルの違いです。もちろんヨーロッパでも「空気を読む」とか「周りに合わせる」というのがない訳ではないのですが、こと「楽しむこと」に関してはアジアよりも個人の自由度が高いように思います。周りが何を食べていても自分が食べたいもの、理解しているものしか口にしないと言う場面にはよく直面します。それと同じ様に、誰も踊っていなくても踊りたい人は一人でだって踊り始めますし、周りが殆ど踊っていても踊る気分じゃない人はポツンと座っていたりするのを見かけます。日本だと「誰も踊ってないからちょっとやめとこう」みたいな躊躇があった事を後で聞かされたり、座って音楽を聴いている人や食事に手を付けている人を無理やり立たせて踊りの輪に無理やり引き込む人がいたりするのでビックリさせられる事があります。私は学者じゃないのですが、明らかな文化の違いとしていつもとても面白いと思っています。なので、もし踊り出したくなった方がいたら自由に参加されても大丈夫です。

【お子さん連れの姿も沢山見かけます。子供同士が手をつなぎ合ってグルグル回り続けていたり、と言った微笑ましい光景もここではよく見られます】画像1

【踊りたい人は踊り、観ていたい人は観て、歌いたい人は歌います。雪が降ってもこの通り!】画像2

この街角のダンスパーティーは、このアコーディオンの「クリスチャン」さんを抜きには語れません!使っているのは、小さな小さなアコーディオンなのですが、上手にそれを使いこなして小ささを感じさせないダイナミックで小粋なプレイをしていて勉強になります。弾き歌いのお声も素敵です。いつも長く聴かせてもらう代わりにお土産用にCDを何枚も買うので顔を覚えられました。最近はどうされていることでしょう。ぜひお元気でいて欲しいと祈ります。

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こちらは、動画投稿サイトにアップされていたある日の様子です。ぜひ雰囲気をお楽しみください。2016年の渡仏の際、最後の方に出てくる黄色い郵便ポストの脇で観ていたら人生初、隣の木の上に止まったハトにフンをかけられてしまいました。「運がついた」ので、それ以来ここは私のラッキースポットと思っています。

さてさて。また、自由にヨーロッパへ出かける事ができるようになるのはいつのことになるのでしょうか。その日が心の底から待ち遠しいです。そしてクリスチャンさんと、それを支えるボランティアで歌詞カードを配ってるいつものおばさんたちや、必ず飛び入りする歌のお姉さん、毎週楽しみに通って来ている踊りの常連さんたち、それら全てを含めて雰囲気を楽しむ人々が健やかに日を送っていることを願わずにいられません。皆さんもパリへ行く機会があったら、ぜひ日曜のムフタール通りを楽しんでみてくださいね。

ハッピーアコーディオン安西はぢめ

フォロー&スキ・サポートなど、とても励みになります。いつもありがとうございます。YouTubeのチャンネル登録1000人挑戦中です。スマートフォンから生配信できるようになったら、いつかこのダンスパーティーの様子をパリから中継できるかもしれませんね!


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