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人間クサイが売れる【日々これ #58】
あんざきです。
今週、テレワークデビューしまして、だいぶ遅ればせたなぁというところです。ベトナムはしばらくコロナが出てなかったので、お世話になる機会ないかなぁと思っていた矢先でしたが、何とか体制は作れたかなというところです。
***(3分で読めます)
人間クサイが売れる時代だなぁ、と思ったので、そんな話をします。
『劇場』という小説を読みました(Audible で聴きました)。
ピースの又吉さんの小説で、去年映画化もされてるヒット作です。
主人公は劇作家。売れない劇作家。そんな主人公が、何故か付き合うことのできた彼女の家に転がり込んで物語が進んでいきます。
何かが大きく進むような話ではないんですが、主人公の感情が異様にリアルに書かれていて、心の動きとか気づきみたいなのが鮮明で、人間らしく、感情移入しやすい話でした。
個人的にはこういうのは結構好きです。
登場人物の中で、主人公にしかわからない気持ちの変化が、作中で態度に表されることもないレベルのことを客観的に見れるのが、妙に面白いのと、
心情があっちゃこっちゃに飛んで、「正しさ」を大きく飛び越えた哲学みたいなのが広がっていくのも良いです。
で、この物語を読み進めていて、主人公の「人間クサさ」が良いなぁと思いました。
主人公の、「自分はダメなんだけど、本当はダメじゃなくて、今はこんなだけど、可能性はあって、、、」みたいな人間クサイ部分がストーリー全体にちりばめられています。
読んでいて、「ダメだなー」と思うときもあれば、自分にも当てはまる部分がある気がして、ちょっとドキッとしたりもして、飽きることなく、気づいたら読み終えてました。
勧善懲悪!正義は勝つ!みたいなのもたまには良いんですが、そればかりだと現実離れしていて…
それよりも、ちょっと胸にチクッとくるような、後ろ指指されるような、そういう話こそいいなと思いました。
そういうダメな部分がある主人公に、少し自分を照らし合わせている中で、その主人公がちょっと前に進むと、
ヒーローが悪を倒す以上に明るくなれるなぁと思いました。
ということで、人間クサイものは、共感できる要素があるので、気持ちに刺さるので売れるなーと思った、という話でした。めでたしめでたし。
ではまた。
(この話が誰かの何かにつながりますように・・・)
【今日の一枚】
ベトナムのお寺で見つけた四字熟語的なやつ。本読んだら良いよーみたいな意味ですか?
【参考】
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