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Bottoms(ボトムス)

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Bottoms は底という意味。普段は気持ちの奥底に秘めている思いをここではさらけ出してみた。ズボンという意味もあり、普段着のように気楽に書いた過去の雑感。
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なぜロシアは

なぜロシアは

ウクライナに侵攻したのか、などという巨大で深遠な問いが、片田舎の主婦にもじわじわと染みて来ている。

もちろん、完全な答えなど持てよう筈がない。できることといえば、何人かの信頼できそうな人の話を聴き、新聞を読み、じっと想像を巡らせる位だ。

想像。

もしも、ロシアでもウクライナでもない一般の市民に。あるいは両国の専門家でも特に近しい関係者もいない普通の地球人に。
出来る事があるならば、それはあら

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諦めたくはないものを

諦めたくはないものを


心に持って生きたいと思える映画に出会った。

「グッバイ·ドングリーズ」 いしづかあつこ監督の作品だ。

実は「ウェストサイドストーリー」が観たくて乗った電車が、線路の除雪の関係で到着予定時刻に着けず、上映開始に間に合わなかったという悲劇(゚ω゚)

で予定変更し、ちょうど良い時間に上映されていた、という理由だけで観た映画「グッバイ·ドングリーズ」。(ごめんなさい)
でもとても良かった。

主人

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引き返すということ

引き返すということ

新しい物ばかり追いかけていると、時々振り返ることが怖くなる。

今、未来だけが見えているとしたら、それは過去を、無意識の中に押し込めておきたいという思いの裏返しではないのか。

そんな仮説を秘めている。

できるなら、過去を意識的に振り返りつつ未来への理解を深めたい。

少しずつ。

忘れてしまわないように。そして過去から学ぶことができるように。

大切な物事を過去に忘れ置いたまま、小手先の未来を

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ストーリーのあるワイン

ストーリーのあるワイン

っていいなと最近思っている。
きっかけは、近所の酒屋さんに勧められた1本のオレンジワイン。表題の写真だ。

個性的な瓶の形に加え、子供の顔のようにも見えるラベル。
開ける前に生産者のワイナリーについて知りたくて、調べてみた。

最も驚いたことは2つ。

一、このワイナリーが国立公園内の自治区にあるということ。

国立公園内に自治区?
何か壮絶な闘争の気配が漂ってくる

一、自治区には伝説の女戦士が

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心とは裏腹に

心とは裏腹に

ラノベのような装幀に驚いて、久しぶりに東野圭吾さんの作品を本屋で手にした。
パラパラとめくり、購入を決める。

前半は、美月の物語。
美月のテーマは性同一性障害。
しかしテーマとは別に私には、本当の自分じゃいられない苦しさが、文字を追う毎に迫ってくる。

どうか美月が心から笑える場所を見つけて欲しい。そんな切実な願いが心の底から湧いて来て、読むのを止めることが難しい位だ。
(予約していたメガネやさ

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優しい味付けに促されて

優しい味付けに促されて

ランチに入ったお店は、本日メニュー1パターンのみの特別デーだったという偶然。
地元産野菜を使い地元農家を応援しようという月一回の企画らしい。

タラと野菜の煮込みあんかけ、黒豆入りご飯、豚汁はいずれも優しい味付けで、口に運ぶたび体がポカポカしてくる。
全メニューの相互作用で塩気が少しずつ体に入ってくる感じ。
このじんわりとした味わいを久しく忘れていた。
家ではついパッパと味付けしてしまい、全メニュ

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息子と夕飯をつくる

息子と夕飯をつくる

文句ばかり言う息子につい声を荒げてしまった。

「ママもこんな生活うんざりだよ」と。

コロナ禍と言われてから久しく外食していない。もちろんおかずを買ったりデリバリーをとったりはする。何度か旅行にも行った。でも基本的に5人家族の食卓の準備は私の仕事。

その仕事が最近重い。いい加減、どこかに外食に行きたいし外で思いきり笑いたい。

そんな鬱々とした気分を抱えていたので、息子の文句につい過剰反応して

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