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お客様は神様…ではありません

【中学受験過熱の裏で…】塾講師に向けられる散々なカスハラ 親が怒鳴り込んできて「落ちたから金返せ!」、テキストのコピーを断れば「ケチ」と口コミ
(記事:マネーポストWEB)

谷口さんの塾で小学生を教えるベテラン講師・横内さん(仮名、40代女性)が、実際に受けたクレームを振り返る。

「最近も、入塾して3か月ほど経った子の親から、『テストの点が上がっていない』というクレームを受けました。いくら塾とはいえ、授業を聞いているだけで成績は上がりません。宿題や復習をやって身につけることこそが大事ですが、それをさせず、塾に通ったらみるみる成績が上がると思っている親は案外いて、『教え方やカリキュラムに問題があるのではないか。講師が手を抜いているのではないか』『テキストが悪いのでは』といったお怒りはしばしば受けます」(横内さん)

 横内さんは、「もちろん成績を伸ばすのが私たちの仕事なので、伸びない理由を考え、授業で工夫できることはする」というが、「家でも勉強してくれないと絶対に成績は上がりません」と嘆く。

「家での学習状況をヒアリングすると、大体放任気味で子供の様子は見ていませんね。塾に放り込むだけで、あとは塾がなんとかしてくれるという感じです。そうなるとこちらでできることは限られます。毎回、『うちで面倒を見るのは無理なので、ヨソの塾に行ってください』と喉元まで出かかります」(同前)

 塾長の谷口さんいわく、「お金を返せ!」と怒鳴り込まれたこともあるという。

「こんなにお金を使ったのに、志望校に受からなかったというクレームです。事前に正直“チャレンジ”となるだろうことは伝えていますし、滑り止めも提案しましたが、どうしてもそこに行かせたかったんでしょう。子供たちもいる前で大の大人が血相を変えて『落ちたじゃないか、どうしてくれる』と……。その時はなんとかなだめましたが、立派なカスハラですよね」

 カスハラを受けるのは、成績や受験に起因する場合だけではない。谷口さんは、「費用の件で、口コミに理不尽な評判を書かれた」とため息をつく。

「塾では、授業で使うテキストを買ってもらうことになっていて、入塾時にもその旨と概算費用は伝えています。でもある時、一人の子が『これ以上塾代をかけられないから、テキストは全部コピーさせてほしい』と言ってきました。テキストを忘れた時の数枚ならいざ知らず、一冊丸ごとを4教科分です。

 それはできないと言うと、泣きそうな顔をする。一旦親と話をする場を設けると、親が『コピーは塾のサービスですよね?』と言ってテキスト一式をタダにしようとしてきました。つまり、『コピーさせて』も親が子供に言わせていたんですね。他の生徒にも皆買ってもらっていることを何度も説明してお引き取り願いましたが、ネットの口コミに『ケチ』とか『経営が苦しそう』などと勝手なことを書かれました」

 その子はその後塾を辞めたが、その理由は「お金がかかるから」だった。谷口さんは、「周囲に流されず、費用面もきちんと理解して入塾してほしい」と話す。

 子供を塾に丸投げしたところで、本人の意思や家庭での勉強の姿勢が伴わない限り、学力や成績は上がらない。そのうえで、費用面についても納得したうえで入塾させないと、トバッチリを食らうのは子供自身ではないのだろうか。

【本文・出典 https://news.yahoo.co.jp/articles/f9f3ce56cf4a4c350af333e67cbeca56096e501f】


【今回のああだこうだ】

「特別扱い」「えこひいき」
それは特定の近しい関係だから成り立つ。
それは「客」と「店」の関係において、店側にお客が要求するのは違う。

私は近しい友人に言われたことがありました。
「いつも店員さんからお釣りもらうときに『ありがとうございます』とか大きいお金を出すときに『すいません、大きいのしかないんですが』って言ってますよね」
私のこの言動はまったくの無意識。
その言動の意味するところは「親しき中にも礼儀ありだけど、親しき仲じゃないからこそより礼儀あり」と思うから。
こちらの不機嫌はまるで鏡のように、相手に伝播する。ご機嫌な時だって同じ。
だったら、ご機嫌がいいじゃない。
なんとなく生きていてもそう感じます。

私が経験したことでこんなことがありました。

飲み屋の店員さんが間違って作った食べ物。廃棄するのはもったいない。私はその時点で食べ物はオーダーしてません。すると店員さん…
「ダルさん、申し訳ないんですけどコレ食べませんか?」
「ああ、ええよええよ。食べる食べる。大丈夫大丈夫」
私は注文ミスのものをいただく。

このやりとり、店員さんが私をなめている風に取られる方もいるだろう。
しかし、もはや店のなじみの客の私と店員さん。
「ミスぐらいあるある」
「すいません。ありがとうございます」
それで、気持ちよく句点を付けてやり取りを終えられる。
別に貸しを作ったり、恩着せがましくする気持ちなわけでもありません。

鬼の首を取ったように怒るお客さんもいますよね。
でも、あなたもミスしませんか? 
その時、許してほしくないですか?  
そんなにあなたって、偉いんですか?

そう、みんな「神様」ではなく「お互い様」なのです。
それがわかっていれば、少しでも人に対して寛容になれませんか?
「人間だもの」なんです。相田みつをさん風に一言で言うと。
自分は偉くもなんともない。そりゃ肩書だとか地位とかいろいろ持ってはいるかもしれないけれど…人との関わるうえでは話は違うのです。
それらを武器に人とかかわるのは、ものすごく危険なことです。どんなに偉かろうがどんな身分であろうが、接するときに立つのはみんな平場です。
「肩で風を切るような威厳とプライド」ほど、人と接するときに一番最初に捨てるべきものです。
接する相手の顔がこわばっていたり、目線を合わせてくれなかったりしてませんか?
それは、そのせいです。

この姿勢と考えは、世の中に蔓延るあらゆるハラスメント防止の心構えではないでしょうか。
私のああだこうだでした。

【執筆:OnenessA 年がら年中IceCoffee】

【三波春夫オフィシャルサイト:https://www.minamiharuo.jp/profile/index2.html】