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【イベントレポート】MAPサロン100回記念大会を開催しました

2024年4月19日、あんしん経営をサポートする会は都内にて「MAPサロン100回記念大会」を開催しました。MAPサロンとは、当団体が開催する会計人のための研修会です。1995年に第1回MAPサロンが開催されて以来、全国の税理士・会計士等が学び、全国の経営者をサポートしてきました。

記念大会当日は、第一部に駒澤大学陸上競技部 総監督の大八木弘明氏を招いた基調講演を実施。第二部では、あんしん経営をサポートする会の名誉会長、会長、副会長の3名によるパネルディスカッションを行いました。

当日の様子をイベントレポートとしてご紹介します。


「あんしん経営をサポートする会」とは?

あんしん経営をサポートする会は、中小企業の存続と発展を支援するため、経営計画を実践する全国の会計人(公認会計士・税理士などの専門家)による組織です。会員・代表幹事会・賛助会員で構成されています。

MAPサロンの「MAP」は、「MAS Audit Performer=MAS監査の実践者」の意。1994年にあんしん経営をサポートする会の名誉会長でIGグループ代表・税理士、岩永經世氏が株式会社MAP経営(旧株式会社ユニバーサルエナジー)と開発した経営支援サービス「MAS監査」を手段に、経営者の夢を実現しようと願う当団体の想いが表現されています。

開会のあいさつ

会場の巨大スクリーンに映し出されたオープニングムービー。映像が終わると同時に、あんしん経営をサポートする会 副会長・株式会社RINGS PRO 代表取締役の髙橋晃彦氏が壇上に上がり、開会の言葉を述べました。

1994年に開発されたサービス「MAS監査」、経営シミュレーションシステム「MAP経営シミュレーション」。これらを起点に始まった、あんしん経営をサポートする会。その歴史に触れつつ、これからの展望や方針なども併せて語られました。

第一部 基調講演

第一部の基調講演には、駒澤大学陸上競技部 総監督の大八木弘明氏が、大きな拍手と共に登場。まずは司会よりプロフィールの紹介がありました。

大八木 弘明
駒澤大学陸上競技部 総監督

1958年生まれ、福島県会津若松市の出身。1995年に母校である駒澤大学・陸上競技部のコーチに就任すると、2022年に同校・陸上競技部の監督を引退するまでの28年間、多くの実績を残してきた。中でも大学三大駅伝にて通算27勝、ラストイヤーである2022年度は、大学三大駅伝にて三冠を達成。2023年の4月には同校・陸上競技部 総監督への就任が決まり、陸上競技部のトップクラスの選手の指導や運営、指導者の育成にあたっている。総監督就任後も、2023年の出雲駅伝2連覇、全日本大学駅伝では2度目の4連覇を達成した。

基調講演のテーマは「組織マネジメントと人材育成の方法」について。インタビュー形式で約60分にわたりお話を伺うことができました。

そこで語られたのは、常勝軍団を復活させるために試行したさまざまな取り組みです。規則正しい生活を送るための指導や目標を持つことの重要性など、大八木氏がチームを立て直すために実践した10年の軌跡が共有されました。

また、明確なビジョンを共有し具体的な道筋を示すといったプロセスは、経営支援の手法に近しいものがあるとの流れから、組織マネジメント・人材育成のテーマに話題はシフト。意識が高い選手に共通するポイントは何か、意識の高い人材に育てるためにはどのような指導を心がけてきたのかなど、ビジネスの現場にも共通するテーマで話が進みました。

基調講演の後半では、人との出会い・スカウトに関するエピソードも。自分の人生をかけて選手をスカウトをする姿勢は、経営における商品の仕入れまたは社員の採用シーンにも応用できるのではと、多くの学びのある時間となりました。

第二部 パネルディスカッション

次に、「温故知新 ~あんしん経営をサポートする会の意義と価値~」をテーマに掲げた、パネルディスカッションがスタート。登壇するのは、あんしん経営をサポートする会の名誉会長 岩永經世氏、会長の久保田博之氏、副会長の髙橋晃彦氏の3名です。

岩永 經世
あんしん経営をサポートする会 名誉会長
IG会計グループ 代表税理士
1981年に税理士資格を取得。1984年、長崎市で事務所を開設するのと同時に株式会社IGプロジェクトを設立。35年前から経営計画作成支援を開始し、以後は地道な取り組みにより2桁成長を継続している。現在、MAS監査顧問先は150社を超え、年間200を超える企業の経営サポートを展開している。 

久保田 博之
あんしん経営をサポートする会 会長
税理士法人久保田会計事務所 所長
1964年、京都市生まれ。1986年に税理士試験に合格。翌年、同志社大学商学部を卒業後、久保田会計事務所に入所。2002年に税理士法人久保田会計事務所を設立。「企業と人の継続発展を支援し社会に貢献する」を理念に掲げ、経営財務部、資産承継部など専門部署を設けて活動をしている。

髙橋 晃彦
あんしん経営をサポートする会 副会長

株式会社RINGS PRO 代表取締役
1977年生まれ、出身は秋田県横手市。2000年に福島大学経済学部を卒業後、税理士法人RINGS(旧武田亨税理士事務所)に入職した。2019年に税理士法人RINGS社員税理士に就任。2021年に株式会社RINGS PRO 代表取締役に就任した。現在のMAS監査件数は57件、MAS監査売上は7000万円に到達した。

パネルディスカッションが始まると、株式会社MAP経営の伊藤昌博氏をファシリテーターに、「未来会計」に関するさまざまな議論が交わされました。まずは、未来会計の必要性を感じた理由・きっかけについて、岩永氏が当時の様子を振り返ります。

その中でも印象的だったのは、未来会計という言葉を初めて使った日の出来事の話です。1984年の創業当時、これからの税理士の役割を問われた際、過去会計という表現との比較と共に未来会計の考え方を示したといいます。それから40年、現在はIG会計グループとして事業を拡大させてきました。

続けて、「未来会計は企業にとってどのような価値があるのか?」をテーマに議論が展開されました。これに岩永氏は、経営者の意思決定に対して会計の知識や技術をもとに支援することの重要性を指摘。会社全体の数字を把握できる立場であることを強みに、経営コンサルタントとは異なる視点でサポートができると胸を張ります。

より貢献できる場面として例に挙げたのは、営業のスペシャリストやモノづくりのスペシャリストとして独立した経営者への伴走シーン。誰もが数字や経営を得意としているわけではない。そういった場面でより、未来会計が役に立つというわけです。

そのほか、未来会計を提案する会計事務所側の視点から、より効果的なサポートをしていくための考え方や実際の事例、具体的なアドバイスなども各パネリストから語られました。

閉会のあいさつ

約70分のパネルディスカッションが終了すると、プログラムは「第三部 感謝状贈呈」を経て、閉会のあいさつへと進みました。壇上に上がるのは、あんしん経営をサポートする会 東日本支部 支部長 MAPサロン100回記念大会委員会 委員、株式会社オーケーサポート21  代表取締役の大久保俊治氏です。

「すべての会社に、未来会計を」のメッセージを掲げ、あんしん経営をサポートする会は、これからの時代にどのような価値を提案していくべきかを熱い言葉と共に会場へ投げかけました。

100回の節目となる記念大会を終え、また新たな道のりが再びスタートする。そんな期待や予感を感じながら、MAPサロン100回記念大会は幕を閉じました。

未来会計のさらなる普及に向け、私たちはこれからも走り続けます。

(了)


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