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初めての後輩の指導で学んだこと。

新卒2年目となると、こんな私にも後輩ができました。

自分が新卒1年目の頃に教わった時のように、また、自分なりに工夫してきた勉強方法やレポートのまとめ方などを私の後輩に教えながら、実際に一緒に手術にも入り…。

後輩は何もかもが新しい環境の中で一生懸命頑張っていました。

しかし半年が経つ頃、その後輩は遅刻により朝一の手術に入れないということが多くなり、また手術に関する勉強を全くせずに手術に入ろうとしていることもありました。


ある日、一緒に手術に付くことになっていたため、「ちゃんと勉強してきた?大丈夫?」と聞くと、「はい!勉強してきました」と作成してきたレポートを見せてくれました。

私は「やる気を取り戻したのかな」と思い、メインで器械出しに付いてもらいました。

しかし手術中盤、後輩の様子がおかしく、とても眠そうにウトウトしていました。
「このままでは駄目だ」と思い、器械出しからおりてもらおうと声をかけようとした瞬間、事件は起こりました。

ついに後輩は眠ってしまい、清潔な器械が乗っている器械台に思い切り顔を付けてしまったのです。

器械台に乗っている器械は全て不潔となってしまったため、応援を呼んですぐに新しい器械に取り替え、代わりに私が器械出しを担当しました。


手術は無事に終わりましたが、途中先生の手を止めてしまったため、後輩と共に謝罪に行きました。

先生は後輩に注意をした後、私に

「指導に付くからにはただ指導すればいいってもんじゃない。自分が手術に付く時以上に色んなことに気を配れるようにならなきゃいけないいし、責任だって負わなきゃいけない」

と指導をする上でのアドバイスをしてくれました。


右も左も分からない状態から教えるのはとても難しく、命の現場となると尚更です。

指導にあたる上でただ知識や技術を教えるだけでなく、指導を受ける側の身体的・精神的な状況を把握すること、そして、ミスを起こした場合は指導者のミスでもあるということを、今回の経験を通して学ぶことができました。

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