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【図解】きかんしゃトーマスの生産性

先日、たまたま『きかんしゃトーマス』のアニメを見たが、なんとも後味の悪い結末だった。

見たのは「ブラッドフォードってきびしい」の回。規則に厳格なブレーキ車・ブラッドフォードと、レギュラーキャラとのやりとりが描かれる。

おおまかなストーリーは下記の通り。

① 厳格なブラッドフォードのおかげで、いたずら貨車が大人しくなってトーマスは大喜び。
② しかし、ブラッドフォードは些細なことにも厳しすぎるため、次第に時間通りの運行ができなくなっていった。
③ ついにトーマスはブラッドフォードを無視、ブレーキ車なし・過積載で走行し、下り坂で追突事故を起こす。
④ トーマスはブラッドフォードに謝りに行ったが、ブラッドフォードは別の島に移ることになり、別れを惜しむトーマスたち。

※詳細なストーリーは下記リンクを参照。


このストーリーを、生産性の推移と法令遵守の2軸で図にしてみた。

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初期状態は、灰色の丸で示した位置。過積載を解消するようブラッドフォードから指示されたトーマスは、「そんなことしてたら遅れちゃう」と発言している。つまり、規則をいくらか無視してようやく納期に間に合わせることが常態化していたと考えられる。


ストーリーだけ見ると、規則を守ろう・失敗したら謝ろう、と説いているように見える。が、最後の場面のナレーターで台無しにしてくる。

・トーマス「そっか…。君が居なくなると凄く寂しいよブラッドフォード。」
・エミリー「そうよ本当にね。」
(中略)
・ブラッドフォード「待機中にピーピー汽笛を鳴らすのは禁止だぞ!!ハハッ。ハハハハハハ。でもまあ、今日は特別だ。多いに鳴らしてくれ!」(機関車達の汽笛)
・トーマス他「ハッハハハハ…!!」
・ナレーター「実を言うと、皆ブラッドフォードと一緒に走らなくても、良くなるので喜んでいた。中でも特にいたずら貨車が大喜びだった。」
・トーマス他「ハッハハハハハ…!!」

ハッハハハハハ…!! なんて奴らだ。

君が居なくなると寂しいよ、と言いながら、内心では喜んでいたとは。仕事の邪魔をしてくるいたずら貨車とは、五十歩百歩だ。

③で描写されているのは追突事故だけで、幸いケガ人(車両)は出なかった。が、誰も触れていないだけで、過積載された石材が線路にバラバラ落ちていく描写があり、重大な脱線事故につながる恐れがある。コンプライアンス違反による追突事故および脱線事故リスクとなれば、口頭注意で済むレベルではない。

しかし、この調子だと、事故が起きると危ないから規則は守らなきゃね、という方向にはとても行きそうにない。ブラッドフォードがいなくなったら、規則を守らない・生産性もたいして高くない、過去の状態に逆戻りするのではないか。

結局、この話からは何を学べばよいのかわからず、もやっとして終わった。もっと気楽に見られればいいのだけど。

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いつも図書館で本を借りているので、たまには本屋で新刊を買ってインプット・アウトプットします。