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MS Excelで特許分類を用いた特許分析を効率的に行うテクニック①-マッサージ特許訴訟を例に

「知財情報を組織の力に🄬」をモットーに活動している知財情報コンサルタントの野崎です。

2022年もそろそろ終わりますが、今年後半はnote有料マガジンの配信が滞ってしまい大変申し訳ありませんでした。

今年最後の記事として、これまでシリーズで取り上げてきたマッサージ特許訴訟を例にして、MS Excelで特許分類を用いた特許分析を効率的に行うテクニックについて紹介したいと思います。

本シリーズの前回では「特許分析時に特許分類をそのまま利用するか否かの判断をどうするか?」というテーマでお届けしましたが、

前回解説した内容も踏まえて、特許分類(今回はFターム)をそのまま利用しても大丈夫そうであると判断したと仮定して、今回は話を進めていきたいと思います。

1 特許分析に用いる特許分類

今回は特許分類として、Fタームを利用します。

Fタームを利用して特許分析をする方も多いと思いますが、Fタームには以下の3つのタイプがあります。

Fm型
Fs型
FI型

一番分かりやすいのがFI型です。これはテーマコードだけあって、Fタームが細分化されていないタイプです。

FI型Fタームの例 2B001

次にFs型ですが、これは

Fs型Fタームの例 2B005

のように、特定範囲のFIにに対してFタームで細分化されているパターンです。

そしてFm型ですが、

Fm型Fタームの例 2B104

のように、FIメイングループなどがFタームで細分化されているパターンです。

少し分析から話がそれてしまいますが、よく特許分類同士、特にIPCやFI同士のAND演算は注意が必要とあります。これはIPCやFI同士でAND演算してしまうと、非常に限定されてしまう(適合率・精度は高いが、再現率が低い)からです。

実はFターム同士のAND演算でもタイプによって注意が必要です。

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