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癌と宿主人間の共生、「地球の癌」人間と宿主地球の共生

 華厳思想は、宇宙全体でひとつの神であり、その宇宙を構成する私達の命の中にもまた無数の神が宿るという世界観です。

 この概念を突き詰めていけば、私たちの体内に芽生えた癌もまた、「神」と捉えるべきではないでしょうか。そして私たちの身体と同様に地球をひとつの生命と捉えたならば、地球にとっての癌とはいったい何でしょうか。地球の癌、それは他でもない、私達人間ではないでしょうか。時代と共に加速度的に増殖スピードを速め、驚くスピードで転移を果たし遠隔地でまた増殖し自然を蝕んでいる…まさに癌組織そのものではありませんか。

 環境破壊が叫ばれ自然との共生が喫緊の課題となっている現代、その解決策として「地球の癌」たる人間の根絶を訴える人などいるはずもありません。なのになぜ、私たちの体内の癌に対しては、手術、放射線、抗がん剤、そして免疫と、医学の刃で血眼になって根絶しようとするのでしょうか?

 現代医学ではもちろん、体内に癌が存在していることのメリットなど何も分かっていません。では、地球の立場になってみて、この地球上に人間が生息しているメリットも、何かあるのでしょうか?それでも、ただそこに存在している命は、それだけで素晴らしいのです、全てが神なのです。繰り返しますが、地球にとっての人間、人体にとっての癌、その違いをあなたは明確に説明できますか?

 地球というひとつの生命体の中で、同じく神なる人間と自然との共生を科学の力で模索しようとするならば、同じように私たちひとりひとりの生命の中でも、共に神なる正常細胞と癌細胞との共生を、新しい医学の力で目指すべきなのではないでしょうか。


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