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令和版百人一首 恋の巻【夏の部】 三羽さま企画

糸通す 想いを込めた 白布で
 汗を拭いては 君を想へば

 千人針。
 1メートルほどの長さの白布に、赤い糸で縫って結び目を一目つくってもらう。それを千人の女性に一人一針ずつ縫ってもらい身に付けることで、弾を避けるという願いがこもったものでした。

 1944年(昭和19年)夏。
祖父の体験談からの、実話の句です。

 祖父は、激戦と飢餓に苦しむ地であった南方諸島へ、海軍の補給船に乗艦しておりました。故郷にいる彼女が、千人針の白布を持たせてくれたそうで、肌身離さず付けておりました。

 日本から南に向けて、台湾沖近くを航海中に、敵襲に遭い沈没しました。当時、台湾は日本の統治下だったため、まさか敵襲に遭うとは思ってもいなかったと言っておりました。

 祖父は、米国の戦闘機の機銃を左肩と右太ももに受けたのですが、一命を取り留め、台湾沖の友軍に助けられました。

 補給船で生き残ったのは、祖父を含めてわずか3名。
 大海原に投げ出された時、右太ももに千人針で編んでくれた白布で応急止血をしたおかげで助かったそうですが、他の方々は残念ながら亡くなられてしまいました。

 彼女の千人針の白布にとても感謝したということを聞きました。

 夏は終戦記念日ですので、これからも平和で愛のある国になって欲しいと願い、このお話を句にさせていただきました。


三羽さま、どうぞよろしくお願いいたします🙇

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