「兼業小説家志望」(仮題)8コラボ小説
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「とりあえずビールでいいかしら?」
先日、亀井と座った一番奥のテーブルに緊迫した面持ちで亀井と早川二人が座るのと同時に真理子が尋ねた。返事の代わりに頷く二人を確認してから手を上げて、カウンターに向かって目配せをする。
まもなくボーイの田中が平穏を装いながらも好奇心に満ちた目で、銀盆にビールと二人分のグラス、真理子のグラスワインをのせて現れた。真理子はそれを受け取ると二人のグラスにビールを注ぎながら口を開いた。
「亀井さん、やっぱり辞めちゃっ