片付け、最大のコツとは【本の紹介】
今まで「リバウンドしない」を謳った片付け本はたくさん読み、実践し、挫折してきた。断捨離、ときめき、整理収納アドバイザー1級…こんな言葉を冠する本を10冊以上は読んでいると思う。
でも挫折する。すぐリバウンドする。
それは何故か?
今ならば分かる。
自分で自分の性格や生活を「考える」ことを放棄していたからだ。
そのことを教えてくれた本がこれだ。
この本を読んだ後の私の家は、劇的に片付き美しくなったわけではない。
でも行方不明の物は格段に減ったし、今後も改善していく希望のようなものを感じられている。
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正直この本には、めちゃくちゃ画期的とか目新しい片付け法は載ってないかもしれない。
だけどその代わりに再三書かれているのが「自分の性格を考えて」という言葉だ。
あくまでも優しく、緩く、可愛い絵柄だけど、何度も出てくる。
この言葉が頭に刷り込まれただけでも、買ってよかったと思う。
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今まで読んできた片付け本は、どれも「この方法が絶対!」みたいな著者の自信漲る感じが溢れていた。私もまた妄信しやすい(=考える事を放棄しやすい)質なので、本の方法をまるっと真似するものの、続かない…。その繰り返しだった。
それこそ考えてみれば当たり前で、本に書かれた方法は、「著者にとってのベストな方法」に過ぎない。
それを自分用にカスタマイズするには自分で頭を使うしかないのだ。
この本では著者のなぎまゆさんが何度も何度も「自分の性格を考えて」と言ってくれる。
何度も何度も言われて、ようやく気付いたのだ。
「そうか…自分で考えないといけないのか…」と。
そんなにも私は、自分の頭で考える事から逃げていた。
自分の事を見てこなかった。
自分の中の何もかもに自信がなかった。
この本で掴んだ片付け最大のコツとは「己をよく知ること」だ。
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今はこの本に書かれたことを参考にしながら、自分に合ったアレンジを加えつつ片付けを進めている。
変にテンションが上がりすぎることもなく、粛々と。
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本の中で推奨されている方法で、最も私の片付けを楽にしてくれたのは「ラベリング」だ。
衣装ケース、書類入れ、戸棚の扉…中の物が隠れてしまう収納にはとにかく何が入ってるか分かるようにラベルを貼る。
それだけ。
今まで、目に付くところに堂々とラベルを貼ったら部屋がごちゃついて見える気がして避けていた。(全然そういうレベルの散らかりっぷりじゃないのに…)
見栄えも気になったし、第一、きちんと片付けさえすればどこに何があるかくらい分かると思っていた。
そこがもう間違いだった。
何故、片付かないかを考えてこなかった結果だ。
自分の能力と性格を無視し続けてきた、結果だ。
認めねばならない。
私の脳はそんな負荷に耐えられない。すぐ忘れる。
10数年かけてやっとそれに気づいた私は、あらゆる引き出しにラベルを貼った。パッと見た瞬間に分からないのはストレスだと考え、ちょっとカッコ悪い気がしたけど、日本語ででかでかと。
するとどうだろう。
片づける場所が明確になったモノたちはきちんと収納され、部屋が少し綺麗になった。
私は物を探すときにばかり「物の場所」を意識していたことにも気づいた。片づける時に考えたり思い出したりする時間をなくせた事は、本当に大きなメリットだった。
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とにかく、片付けだろうと何だろうと「絶対」などない。
あるとしたら、「絶対に使うのは自分」ということだ。
だからこそ片付け以前の「自分について考える」という根本を教えてくれたこの本には感謝しかない。
これからも粛々と、少しずつ。今の自分について考えながら。
私は部屋の片づけを進めていく。
※以前amazonに書いたレビューをもとに加筆・修正しました。
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