(1)カタン:ボードゲームで学ぶビジネススキル
大人のためのボードゲームの魅力を伝える「ボードゲームで学ぶビジネススキル」、第一弾です。(ドキドキ)
最初にどのゲームについて書こうかと考えたとき、真っ先に浮かんだのが「カタンの開拓者たち」でした。
私のこれまでのプレイ回数でいうと、一番多いゲームかもしれません。何度かうちに遊びにきている友達は、どこかのタイミングでカタンに強制参加させられます(笑)
しかし一度遊ぶと、やり込み要素もありハマってしまうのがこのゲーム。サイコロの運に左右されながら、自分の現状を生かしてどう戦略を立てるか、ビジネスにも似た駆け引きが楽しめる名作です。
今回はそんな「カタン」の魅力をご紹介したいと思います。
戦略・運と機転・交渉力ー3つの要素で熱いドラマが生まれる「カタン」の遊び方
「カタン」はざっくり言えば、サイコロを振って土地を開拓し、島を発展させていくゲームです。
↑カタン島を開拓するための資源カード
多くの名作ボードゲームを生むドイツ発祥で、世界で2000万個以上も売れたという伝説も。感覚的には、人生ゲーム、モノポリーに次いで遊ばれている人気のゲームではないかと思います。
ゲームは3〜4人(拡張セットを使うと5〜6人でも可能)で行い、自分の”開拓地”と”街道”を置くところから始まります。自分の開拓地の周りの土地から資源を集め、さらに街道を伸ばし、次の開拓地や都市を建てながらポイントを稼ぎます。
そして、一番早く10ポイントを取った人が勝ち、というゲームです。
(詳しいルールは、日本カタン協会公式サイトをご参照ください)
一度ルールに慣れてしまえばシンプルですが、やり込むほどにその奥深さにハマってしまうのがこのゲーム。
このカタンが人々を熱中させるポイントを、「戦略」、「運と機転」、そして「交渉力」の3つのビジネススキルの切り口でご紹介していきます。
カタンで学ぶビジネススキル① 戦略
クリアとなる10ポイントを稼ぐためには、都市を建てたり、道を一番長くつなげたり、はたまた「発展」と呼ばれる運試しカードのようなものを引いたりと、さまざまな方法でポイントを集める必要があります。
その勝ち方、戦略の立て方に、それぞれのプレイヤーの性格が如実に現れます。
コツコツと道を繋げる人、あえてそれを邪魔しにいく人、博打のように「発展」カードばかり引いている人……どれでも勝てる可能性はあり、それはゲームや対戦相手の状況によっても異なります。
取れる戦略の多様さ、いわゆる「勝ちパターン」の多さが、ゲームをおもしろくしている要素の1つになっています。
カタンで学ぶビジネススキル② 運と機転
どんなに手慣れたプレイヤーが完璧な「戦略」を持っていても、ゲームごとに異なる土地のマップと、毎ターン振られる2つのサイコロによって、状況は刻一刻と変わります。
その変化に合わせて「機転」をきかせ、戦略も随時立て直しながら進めなければいけないのがこのゲーム。逆にサイコロの「運」によっては、経験者が初心者に勝てない、なんてこともしばしばあります。
これってゲームの話をしているようで、実は現実でも同じようなことが起こるのではないでしょうか?
2020年のように、感染症によって社会全体に大きな変化が訪れたときには、それまで持っていた自分の「人生の勝ちパターン」を捨てて、全く新しいチャレンジをしなければならないときもある。
逆にこれまでは平凡に過ごしていたけれど、ひょんなチャンスから多くの資源に恵まれ、一気に物事が進むこともある。
小さな盤上で繰り広げられるストーリーが現実の世界を写していて、それを擬似体験しているようにも感じられます。
それが、名作と言われるボードゲームが人を魅了してしまう理由でもあると私は思っています。
カタンで学ぶビジネススキル③ 交渉力
このゲームは、プレイヤー同士で資源の交換などの「交渉」をすることができます。
自分が欲しいものを入手するために、相手が何を欲しがっているかを考えて、win・winな交渉を持ちかける。これも、実際のビジネスでも生かすことができるスキルです。
もちろん一人で地道に資源を集めてゲームを進めることもできますが、一緒にゲームをしている仲間と会話し、交渉しながら進めることで、ぐっと開拓が進めやすくなったり、何より仲間とゲームをする時間をより楽しむことができます。
そんな血の通ったコミュニケーションを楽しむためにも、ボードゲームはとても優秀なツールなのです。
広がるカタンシリーズー拡張版、コラボ版、宇宙版も!?
カタンは豊富な拡張版や、発展したシリーズがあることも特徴です。
ご紹介してきたスタンダード版を持っていると使える拡張版と、単体でも遊べる新版があります。
<拡張版>
・航海者版
・探検者と海賊版
・都市と騎士版
・商人と蛮族版
(・5〜6人用拡張版)
<新版(スタンダード版なしでも遊べる)>
・アメリカの開拓者たち
・ゲームオブスローンズ版
・宇宙開拓者版
私は「航海者版」と「アメリカの開拓者たち」を持っていますが、これらはさらにプレイ時間が伸び、2時間くらいかかることもしばしば…というかなり重量級のゲームになります。
その分、カタン好きにとってはやり応えのあるラインナップになっています。
先日行われたアナログゲームのイベント・ゲームマーケットで、「宇宙開拓者版」の実物を見たのですが、ボードが通常より大きく豪華なロケットまでついてて、かなり壮大な感じでした…!
お値段も時間もなかなかかかりそうですが、一度はやってみたいゲームです。
まとめ:カタンからボードゲーム"開拓"をはじめよう!
今回はボードゲームの名作「カタン」についてご紹介しましたが、いかがでしたか?
ボードゲームをやり慣れている人にとっては定番中の定番ゲームではありますが、ビジネススキルという視点で考えてみると、また違った一面が見えるかもしれません。
初めてボードゲームをやる人にとっては、飽きずに長く遊べるため、最初のひとつしてもおすすめのゲームです。
この記事を読んで、カタンやってみたい!久々にやりたい!と思ってくれる方がいたら嬉しいです。
また次回の「ボードゲームで学ぶビジネススキル」もお楽しみに!
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