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だから芝居は楽しいし、やめられないんだと思う

https://twitter.com/nozomi19791015/status/1670495466893774848?s=46&t=L1xGg7M6oUIpkxxMzTmm3Q

講師やってて、これから芝居を始める子には
「なんでやりたいと思ったん?」
ということをいつも最初に聞く。
「観てくれる人に〇〇を与えられる人になりたくて」
という回答が結構多い。
〇〇の中は、感動だったり勇気だったり、様々だけど、基本的には「ポジティブな影響」を与えたいようだ。

一連のツイートを読んで、自分はどうだったかなって振り返った時に、確かに似たようなことを考えていた時期もあったな〜って思った。

芝居を始める時の第一欲求は、多分承認欲求で、「楽しそう、やってみたい、あんな風になりたい」から始まっていて、それを第三者に説明するときに恥ずかしいから「観てくれた人に…」ってなるんじゃないかと思う。

何を隠そう、私自身も始めたばかりの頃に「何かに挑戦するのに遅いという事はない」「やりたいと思った時がその時」という事を身を以て体現し、わたしを知って下さった方々が、Anneにできたんだから自分にもできるはず、と思って貰えるような役者になりたいです。と、書いている。(多分何かのオーディション受けた時に。)

誰かの人生に影響を与えたいなんて、なんて大それているんだろう、なんて思ったりもするが、これが今からたったの5、6年前に私自身が言っていたことなのだから、若い子達がそう言うのも無理はないと思う。でも実際役者なんて、人に見られてなんぼの世界に身を置いている限りは、少なからず誰かに何らかの影響を与えうるだろうし、それはそれで良いんじゃないかなとも思う。ただきっと耳障りが良さそうだし、「誰かのため」と言った方がカッコいいと思うから、なのかもしれない。実際それは人それぞれではあろうが。

わたしは昔から途方もなく、何故か芸能の道に憧れていた。自分が「持たざる者」なのを理解していたし、それでもキラキラ陽の光が当たる人たちに憧れを抱いていた。小さい頃はそれこそTVの中に、だったが、あれから30年ほど経った今でも多分キラキラに憧れている気持ちは変わっていない。そうでないと、自分の事をだいたいわかるようになっているであろう30代も中盤に差し掛かろうかという時に、突然思い立って役者をやってみたりしない。全部が全部、自分の人生は繋がっていて、こういう道に立っているのは、ひとつひとつの連続した偶然の重なりだったりもするけれど。だいたい役者になろうとする者達は、未来に憧れる10代〜20代前半が圧倒的に多く、学生時代に経験をして、自分を悟って20代中盤で諦めてしまう者が多い、ように思う。生活ができないからだ。それか、それさえも越えてずっと続けている者達のどちらかだ。だからわたしみたいな人種はとても特異であると、自負している。寧ろそれこそが強みである、と言えるだろう。

わたしはある程度自分の事をわかっているつもりだし、何かをする事に直感という嗅覚が鋭いタイプなので、好き嫌いもハッキリしている。だいたいのことは少しやってみて、向いているかどうか判断するが、どうやら役者はハマったようで、今も細々と小劇場のステージに立たせていただけているのは、圧倒的に運が良かった事だと言える。

最初の事務所で出逢えた先生が良かった。一緒に舞台に立たせて貰った役者が良かった。師匠に出逢えたご縁で、今の劇団の作演に可愛がって貰っている。お陰で1年に平均4回も舞台に立たせて貰えている。今の事務所もご縁だし、全てはご縁だけで繋がっていて、このご縁の運がとんでもなく良いのだ。ありがたいことに。結局芝居の世界というのは、ご縁の繋がりから生まれるものだと思う。オーディションだってご縁だし。

舞台に立つ事はとても楽しく、役として生きることも楽しい。6年前のわたしが今のわたしをみたら、なんて言うだろうか。好きになってくれると良いな、と思いながら。わたしが役者を続ける原動力は結局、繋いで貰ったご縁を、観て貰った人に「何か」として届けたいという思いも一つで、最終的にポジティブなきっかけになればなぁ、とやっぱり思うのである。

Anne

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