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壁持ち強襲女

本文

この頃、「壁持ち強襲女」がという都市伝説が流行っている。

壁との距離が近いところを歩いていると突然壁を持って襲ってくるのだ。



基本は進路を邪魔してくる。
此処だけ聞けばぬりかべと変わらないだろう。

彼らの違いを説明しよう。


ぬりかべは必ずしも殺意を持って行動しているとは限らない。
しかし、壁持ち強襲女は明らかに殺意をもって行動している。


ここからは、壁持ち強襲女の特徴を説明しよう。
彼女は周りの状況をよく見て、襲う相手を選ぶ。
ターゲットの力量を見極め、敵わないと判断したら襲わないのだ。

つまるところ、彼女に「自分より弱い」とみなされたら襲われてしまう。

厄介なことに、彼女は潜伏が上手である。
上手いこと民家の外壁に擬態し、いつでもこちらの様子を伺っている。
そして弱いと判断した相手を取り殺す。


襲った後は「外壁が崩れた」事故と何ら変わらない。




今のところ内壁には発生していないらしい。




ライターは最後の1文字を書き終えた。



大きく伸びをする。
ふと、部屋の壁に違和感を覚えた。


何だろうと思い壁に近づいた。






数時間後。




ライターは壁の中に埋まっていたところを発見された。


あとがき

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月ノ宮闇
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