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2nd Release [OPHELIA] ミレイ・漱石・時代を交差する芸術 -死と狂気と美しさ-


読者の方から、長っ!!というお声いただきましたけれども、前回に増して読めるものなら読んでみろ!という気持ちでお送りします。

今日は何やら南さんが鼻息を荒くしてメールを送ってきたようです。
どうやらいろんなシンクロを感じて胸熱のご様子。
ちゃんとゴールまでたどり着けるのか。。





佐々木:皆様こんにちは。最近猫との会話でしか、声を発していないと気がついた佐々木です。

南:佐々木さんのところに行きますと久しぶりに人と喋った。と言われる南です。

今朝、ゴミ投げに行ったんですね。
(北海道弁らしいですね。ゴミ投げる)
そしたら道端に赤いケシの花(ひなげし)が咲いてたんですよ。


リリース予定のアートワークやテーマに関わって来る花だったので、
こんなところに!!こんな近くに!!
と嬉しくなってつい佐々木さんにメールしてしまいました。

佐々木:はい。なかなかの勢いでした。

南:どこに行ったら咲いてるの見られるかな〜と思っていた花が、ゴミステーション前に咲き出したんですよ!! 
(ゴミステーションも北海道だけらしい)

佐々木:う、うん…

南:それはもう、いい流れだぞ。って背中を押されているじゃないかって気分になりました。
ケシの花、本物キターーーーーー!!って興奮でした。伝わってましたか?

佐々木:う、うん… 

南:はい。笑

佐々木さんめっちゃ本読んでますよね。図書館の本、小学生の頃ほぼほぼ読んだとか聞いた覚えが。文学少年ですね。

佐々木:いやそこまでじゃないですけども、、、趣味は読書です。

南:ほぉ〜
ちなみ私は本はたまに読みますが小説を全く読まない人です。真逆ですね。

佐々木:そうだね。色々できることとできないことが真逆。

南:自慢じゃありませんが、私は有名な小説すら読んだことがありません。

「月が綺麗ですね。」という言葉が何を表しているのかを知ったのも最近見た安田顕さん主演の
映画『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』
を見てでした。

南:ということで夏目漱石さんは、私にとって1000円札の人なんです。

佐々木:そうだね〜。変わってしまったのが切ない。
若い頃は何を言っているんだか全然わからなかったんだけど、
最近になって夏目漱石を全部読んでみようと思い立って、
少しずつ読み始めたら結構少し読めるようになっていて嬉しくなりました。

南:なるほど。どんな感じなのかちっともなので。
今読んでみてどんなでしたか?

佐々木:ん〜、、
大正時代に現代の感性を持っていたということが、
それこそ鬱病だったり、パーソナリティ障害のような、
現代的な病に気づいてたように思うかな。
本人もだいぶ病んでいたようだし。 

南:何が彼を鬱っぽくさせてたのか気になりますね。
現代の感性とは?

佐々木:日本人が個人、自意識みたいな事に気付き始めたのが、
この時代なのかなと思って。
人々の自意識がどんどん肥大化していく中で
生まれてきた苦しみやら、苦痛やらが、
精神にどんな影響を及ぼしているのか、
というような事に漱石はいち早く気づいてしまっていたのだろうと。

南:なるほど。

ソース

佐々木:大正から昭和の文学の大きなテーマが、僕はその自意識の肥大化だと思っていて、
今につながる大きな課題だと、、、、とそんなような事を書いてあったようなないような笑
とりあえず漱石の研究をしたわけじゃないのであれですけど、僕はそう読みました。

南:自意識の肥大化というものは昨今、非常に感じること。
私は。自分は。の考えすぎ。
便利になって人は多くの「考える時間」を持ちすぎてしまったように思えますよね。
でもそういう内側が昔は共有されなかっただけで誰しもが持ってたことや、それぞれ、もがいてきたことかもしれないですよね。

佐々木:要するに現代は色々便利になって、暇になりすぎたんだと思うんだけどね。

南:同感。

佐々木:ただこれは日本に限った事じゃなくて、世界的にも同じような病理に陥っていると思ってて
例えば、先進国の年間の自殺者は年々増えてて、何世紀か前に比べると10倍以上になっている。
世界大戦時に死んだ人の数より多かったり、飢餓で死んだ人よりも多い。
それくらい自意識と自殺の問題は現代の社会問題だな、と思う。

南:ひどい話だ。日本だけでないんですね。

佐々木:そう言う意味で漱石は今に通じていて、現代の自分達ともつながっているように思いました。

南:なるほどですね。

さて今回先行シングルリリースします「OPHELIA」という作品なんですが、
私が作曲してる時に佐々木さんは夏目漱石の「草枕」を読んでいて、興奮して話してくれたことがありました。



この「OPHELIA」という曲はミレイが描いたオフィーリアの絵を思い浮かべて、私の中の映像感が音楽とリンクして出来上がっていった作品なんですよね。

ソース

佐々木:はいはい、そうなんですよ。本当偶然でびっくり。

「草枕」が書かれた経緯を、かなり簡単に言いますと、
漱石がミレイのオフィーリアを美術館で観た際「芸術って素晴らしい!」となって、初めて芸術を意識して書いた小説だそうで、

絵描きの主人公が、これだ!と思えるモチーフを探すっていう話です。
芸術というものに近づこうとした作品というか。。。

はい!すごい簡単に言った!w

南:なるほど、わかりやすい!!w

佐々木:んで、ちょうど僕が草枕を読んでる時に南さんがオフィーリアという曲を持ってきて、

まるで漱石が「芸術って素晴らしい!」って言っているように、南さんは音楽でそれをやろうとしていたわけです。



南:漱石さんも南さんもオフィーリアに感性を揺さぶられて作品を生み出したと。

佐々木:そうそう。そしてこの曲は南さんが初めて自分でちゃんと録音し始めた曲なんですよね?

南:そうです。初めて自分だけでちゃんとDAW(音楽を作るソフト)を使って、いろんな音を並べて歌を作り始めたのがオフィーリアで、手探りながらやってみました。

佐々木:いや、いきなりあの曲持ってきた時は相当びっくりしましたけども笑

南:えへ。不安でしたが絵を描くようで楽しかったです。

佐々木:ミレイのオフィーリアをみて、漱石は小説を書き、南さんは音楽を作ったという!
それを側から本を読んで、曲を作っているのを
ただ見ていただけなのが、僕です。笑


南:はっっ!!!ってなってましたもんね。
しかし私が夏目漱石を全く知らなくて、そこまで共感できず!

佐々木:あぁ!笑

南:でもそういう感じで、文学と音楽作品が意図せずリンクして感じ取れるってすごいし、楽しくないですか?

佐々木:まったく意図していないから、かなり驚く!

南:ミレィのオフィーリアは、命がなくなってしまっている部分を描いておりますけれども、
私が作った「OPHELIA」は自分自身をその狂気の中に沈めきらぬ希望がまだあってその狂気と希望が入り混じるようなイメージの曲です。

そして来月リリース予定のこの曲を含む、アルバムのタイトルが
『Poppy Insanity』
というタイトルです!

佐々木:はい!ここでケシの花キターーーーーー!
(Poppy=ケシ Insanity=狂気)

南:そうです!!
意外とポップなアルバムになったね!ポッピーだね。笑
ポッピーってなんだよーーー!笑
っていうところから始まり、ポッピーってなんだ??と探したら、意味があった、なんとケシの花!!
ポップであり、狂気でもあり、中毒性もあるようなこのアルバムにぴったり💙


佐々木:お疲れ様でございます。
ここまで来るのに、なかなかのパワープレイでしたねw
それにしても、このファーストアルバムの
制作中も、ケシの花、死、狂気、漱石、
という単語がよく出てきて、
それぞれ全然意識してなかったのだけど、
偶然つながっていく感じが本当面白かった。

南:ですね。曲順も当初と違うものになり最後の最後でこの「OPHELIA」が1曲目になった。静かなる狂気が一曲目。笑 結果バッチリでした。

佐々木:そういえばさっき知ったのだけども
ケシの花って、ひなげし、虞美人草ともいうのだけど、
漱石の小説に「虞美人草」ってのがあって、その小説の中で、藤尾という女性が最後服毒自殺しちゃうのね。

南:あらら。また夏目漱石さんですか。そして死。

佐々木:そして虞美人草っていうのは、由来は中国の言葉で、
自殺しちゃった虞姫っていうひとの墓に咲いたから、そう呼ぶようになったのだと。

南:なかなか切っても切り離せないテーマということですね。。

佐々木:また死んじゃった話なので、今日のテーマは美と狂気と死ということで。

南:イエス。私たちのアルバム、
まるで殺人事件の音楽集みたいになっちゃってますけども笑
でも私達のアルバムはそんな怖くないですよね!?
ポップな作品になったなぁと思いましたよね!?汗

佐々木:ん〜、、、、どうかな笑

南:、、、、( ̄ー ̄)ニヤリ。

じゃあ配信の際のジャンル指定は、
デスメタルポップトロニカに変えておきます。笑

佐々木:、、、!

かっこいい!!!
じゃ今後のためにギター速弾きの練習をしておこうかな!

南:では私はシャウトの練習を…

佐々木:シャウトじゃなくて、めっちゃ低い声の方がいい。

南:オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”オ”〜ってやつのほうかw

佐々木:ぼぇあ”ぁぁうぼぉ〜

南:文字にするとやばいっすね笑笑

佐々木:めっちゃかっこいい。。。。

南:ジャンルはデスメタルポップトロニカになるかはわかりませんが、そんな私達のアルバム
『Poppy Insanity』は8/22デジタルリリース決定!

そして先行リリースシングルとして
『OPHELIA』本日7/11(日)より配信スタートとなりました!
https://linkk.la/OPHELIA

漱石さんの本を読みながら、ミレイさんの絵画を楽しみながら、
様々な時代を交差する芸術の世界を堪能して頂ければと思います!

佐々木:という事でどんどん出していきますねANMY。

南:はい。
2週間後、7/25にもシングル
その2週間後、8/8にもシングル
その2週間後8/22にはアルバムリリース

ということで祭りだわっしょいリリースですね!!

佐々木:はい。この夏は背筋も凍る、みなさんの中の美しさや狂気、死と生の感覚が疼きましたらこれ幸い。

南:ではまた会う日まで御機嫌よう。

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