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好きが消える日。

以前書いた記事。


本当のことだけど、言いたいこととなんとなく違うような、違っていないような。わたしの表現力、語彙力では思っていることの全てを言葉にできない。でも、そんな気持ちにもう一度向き合ってみた。


3年以上前の話なのに、わたしの花火大会の思い出も、クリスマスの思い出も、バレンタインの思い出も、ホワイトデーの思い出も、趣味の思い出も、部活の思い出も。

高校生活のほとんどは、彼との思い出。


その頃によく聴いてた曲を聴けば、彼と何があったか、一緒に見た景色、その時の気持ち、全部鮮明に思い出せる。



この曲は、初めて電話していい?って言われた時に聞いていた曲。


この曲は、塾の帰り道にデートの日のことを考えて聞いていた曲。


この曲は、彼にバレンタインをあげた日の夜に聞いていた曲。


この曲は、彼から離れると決めた塾の帰り道に聞いていた曲。

こんな風に永遠に出てきて、聴いては泣きそうになる。その頃付けてた香水を嗅いでも、その頃買ったお洋服を見ても、その頃好きだったアイドルやバンドを見ても、同じように彼のことを思い出してしまう。

そして何かにつけて思い出しては、元気かな、何してるかな、〇〇といえば〇〇って未だに考えてしまう。

未練ではないし、今恋愛として好きかって言ったら違うし、あるのは好きと伝えなかった少しの後悔だけど、純度の高い水みたいに、永遠に、誰と出会っても、わたしの初恋は1番の思い出であり続けるんだろうなと思ってしまう。辛かった思い出ももちろん覚えているけれど、それすらも過去は美化されている。






本当に冷めるって、どんな気持ちだろう。

未だに、連絡先も、LINEのトークも、写真も、相手のバンドのライブ映像も、全部残ってる。2人で撮った写真はお気に入りのままだし、ライブ映像を見たくなる瞬間が未だにある。インスタもお互い親しい友達同士、Twitterも繋がったまま。


半年ぐらいは連絡してないし、別に特別好きとか嫌いとか思わないけど、また電話したり会ったりしたら、どうせ好きになる。性格が嫌いでも、顔がタイプじゃなくても、態度が嫌いでも(他に嫌になるところあるかな?)結局、好きだよ。だって好きだから。いつまで執着するんだろう。




今好きな人のことを好きになってから聴いた曲だってたくさんあるはずなのに、なぜか覚えていない。そのせいだろうか。その人と一緒にみた景色、その時の気持ちも曖昧で。初恋よりもずっと最近のことなのに。

それは全部、幸せな思い出の後に、悲しい続きが待っていたからだろうか。バレンタインには彼女がいたし、デートや電話後からもなんとなく気まずい。

初めてじゃないことは全部、薄汚れてる気がするからだろうか。過去の人との比較しかできないなんて虚しいけれど、記憶は塗り替えられていない。

今好きな人にだって、初恋の相手を重ねてしまう。
初めは全然タイプが違うと思っていたのに、彼を知るほど知るほど、どこか似ている。



初恋の人は今もわたしの中に残っている。モノ、音楽、香り、ふとした瞬間に思い出すやつ、もう何度目だろう。初恋を忘れずに、恋はできない。

2021.5.27

追記

この記事、親に見せたら3年なんてまだまだ最近だよ!5年もすればもう気持ちも消えてるよ!って言われちゃった。親の話はやけに説得力がある。それを聞いたらこの記事を投稿する気をなくしてしまったけれど、せっかく書いたしこう思ってるのは事実だから投稿してみる。

もしかしたら、この複雑な気持ちすらも大切にしなきゃいけないものなのかもしれない。

いつか消えてしまう、今しか感じられない儚い気持ちなのかもしれない。

曲を聞いても香水を嗅いでも初恋の人を思い出せなくなった日、きっとわたしはまた好きを探してしまうのだろう。そんな瞬間がやって来る日が、少しだけ寂しい。




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