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おばちゃん、退職を申し出る~アラカンの再就職その41

派遣先との顔合わせを済ませ、契約となったおばちゃん。現職の更新手続きリマインドメールが一度きており放置している。まだ期限ではない。
ここの契約は簡単で、事前打診も何もなく、契約更新可能な人にはメールが届く。あとはメール本文のURLに入って、署名して終わりというものだ。

フルリモートだと、同僚にちょっと話しかけるとか、昨日こんなことがあった、とか世間話も一切無くなる。時間に余裕がある職種や、自分でコントロールできる職種でフルリモートであればそうでもないだろうが、きっつきつの数字でノルマを設定されているため、よそ見している余裕がないのが現状だ。それはお互い様なのでついつい遠慮してしまう。

音声通話はできないし、チャットで「元気?」と投げたところで一般的なコメントしか返ってこない。それでもちゃんと返してくれる。もう、ここまでくると「生きてる?」レベルに近しい。お互いのノルマ、達成率等々はシステムで丸見えだからそんな話をしてもつらくなるだけだ。

ベンチャーの時は社長とふたりしかおらず、コロナでフルリモートになって以降、週一ミーティングをおこなっていた。もうこの時期は「話す」ということが貴重なこととなっていて、くだらない愚痴も楽しく話していたものだ。
出社からフルリモートに変わった現職は、おばちゃんにとってはちょっとつまらないものになっていたのも確かだ。

今月待つで辞めることももう決めているし、あとは伝えるだけなのだが、そんな時にチャットがとんできた。「迷ったのですが、先ほど更新手続きを済ませました。あんからさん、来月からもよろしくお願いいたします!」ああ、そうか。この人も更新を迷っていたのだな。
「〇〇さん、おつかれさまです。実は今月で辞めることにしました。まだ上司には伝えていませんが、4月から派遣で事務をやることにしました。」と返信。「え?!やめちゃうんですか?さみしくなります。でももう決まっているんですよね。応援します!あんからさんならどこに行っても大丈夫です!」

ありがたいお言葉だ。上司に伝えていないのでオフレコにしてもらったが、もうそろそろ更新期日もせまっているので退職願を伝えることにした。

当然チャットである。「次回の更新についてご相談です」就業ギリギリに投げてみた。速攻レスがきて「今から通話できますか?」と。それ、残業代でるのか?と思いつつOKした。

「次の更新はおこなわず、今月末で辞めようと思います。手続き方法等教えていただけますか?」あんまり会話をしたくない上司だから最低限のシンプル会話にとどめるつもりで話した。
「えーあんからさん辞めちゃうんですかあ?大変ですか?」何を言ってるんだ?
「そうですね。更新がきていたので今の契約終了までということでお願いします。有給が〇日あるので、×日を最終日でお願いしたいです」とおばちゃん。
「次は決まっているんですか?」う、、、この人に言うことでもないだろう。
「まだ決まっていないので、辞める日を決めてからしっかり動きたいと考えています」うっそー(笑)
「それなら決まるまでいればいいじゃないですか。いつでもやめられますから。」何を言っているんだ?(二度目)

よくわからない話が始まった。次が決まって、出社日が決まったら伝えてくれればそこまでの日付で問題ない。1週間前とかしばりはないからいつでも辞められる、という話なのだ。まあたしかにアルバイトだし、家庭の都合で突如辞めた人も、会社の扱いが不適切すぎて怒りまくって翌日から来なくなった人も、たしかにいたわけだが、別にそこまでひきとめてもらうこともない。おばちゃんは辞めたいのだ。辞められる条件が整ったのだ。

「いえ、もう決めましたので、×日最終日で貸与品を返却に出社いたします。必要な手続きをよろしくお願いいたします」
「わっかりましたー。では上長に伝えておきますね。気が変わったらいつでも言ってくださいね」はあ~?

翌日、総務からメールが届いた。退職手続きのご案内というやつだ。退職にあたっての書類に電子サインをしたら完了となった。その後、労務系のメールがきた。すばやく転職や雇用保険の手続きができるようになりました!ということでIDとパスワードで入ってみると、雇用保険等々の必要書類が格納されていた。源泉徴収票は今月分も含まれるから2か月後に発行するから見に来てねーって手際よすぎるシステムだ。それだけ、ここの会社は出入りが激しいんだなな、と思ってしまったおばちゃんであった。

お読みいただきありがとうございました。お邪魔しました。


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あんから
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