希死念慮と帰り道の攻防

うつ病
体が勝手にわっと動く時
私にはどうすることも出来なくて
泣きながら震えて過ぎ去るまで
ひたすら耐えるしか無かった
帰り道は過食でつなぎとめていた

その日はとにかくおかしかった
ふわふわとした感覚
いつもと変わらない不安と恐怖
何があった訳でもないのに悲しくなる
いつもの仕事をこなして帰り道
私はここで疲れ果てて

初期の頃は電車がただただ怖いだけだった
ホームにいても乗れない、とか
乗ってると心拍数が上がる程度だった
それがいつの間にか変わっていて

帰り道
何度も線路に飛び降りたかった
何度も電車に体当たりをしたかった
何度も大声で叫びたかった
泣きながら地面を転げ回りたくて
地面に頭を叩きつけたくて
とにかく自分の体を引きちぎって無くしたかった

帰り道は過食をしながら堪える
地面に頭を叩きつけたくて仕方ないときにとにかく食べ物を口に詰め込んだ
何でも詰め込んだ
コンビニで安いもの
後で吐きやすいもの
詰め込んで詰め込んで何とか家に着く

家に着いたら残りの食材を泣きながらまた口に詰める
お腹が脹れてこれ以上入らないってなってから
トイレでもどす

過食嘔吐はいつから始まったのかもう覚えてない
多分中学生の頃にはもうやっていた

このルーティーンで私は命を繋いでいた
苦しい苦しいこの攻防
この時は過食嘔吐を繰り返しすぎて胃の中が常に気持ち悪かった
自分に「大丈夫、大丈夫」って言い聞かせる
子供のように

死にたくなかった
でも生きたくなかった