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感情への刺激:Anizine

ソーシャルメディアにはいくつかのプラットフォームがあって、それぞれを使い分けています。Twitterは友人と世間話をしたり、告知のためのリンクに使い、Facebookは仕事上の知人などの動向を知るために使っています。Instagramは最近アルゴリズムが変化して、あまり以前のように知らない人に情報が届く印象がなくなりました。Threadsは「おすすめ」という無関係な投稿が出てくるので、見たくないもの、読みたくないものが次々に表示されます。

そう考えると、自分がどんな集団に属しているのかを再認識することになります。自分がフォローしたりされたりしている人は存在する世界がそれほど大きく違っていません。ある常識を互いに共有できる人、と言ってもいいでしょう。しかしThreadsのようにまったく知らない人に「ひとつの投稿」だけがパッと表示されたときは「世界観の認識のズレ」だけが強調されてしまいます。無用な刺激をしてしまうのです。

プラットフォームの設計上、異なる集団に接触させることで活性化・流動化をさせようとするデザイン意図はわかります。しかしそれが裏目に出ていると感じるのは、攻撃的な刺激を発生させるデメリットの方が多いからです。一番大きいのは経済的な状況についてですが、この場でそこに触れるとまたややこしいことになるので、ここからは定期購読メンバーに向けて書きます。

ときどき「あなたの有料記事は読んでいないが、ここが間違っている」というアクロバティックな人がいて、それは「書店で最初の数ページだけ立ち読みをしたが面白くなかった」というのと同じなので、真っ当な批判を投げかけられているとは認識していません。

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Anizine

¥500 / 月

写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。