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政治素人がインボイス制度に反対してみた話ー豊島区『請願』『意見陳述』編⑨


いよいよ最終回です。
前回はブチギレ回となりましたが、果たして請願の結果は…?


自由民主党・ふじさわ愛子区議の質疑。

【ふじさわさん】
複数税率になるということで準備はしてきたということですが、やはりこうやってギリギリにならないと分からないこともあり、周知が必要だな、と感じています。この先どうなるのだろう、という不安を皆さん感じていらっしゃると思うので、そういう不安は取り除く必要がある。本来は国がやるべきことですが、文化やアニメを推進している豊島区として、こういう業界の方々の不安の声に寄り添っていくことはできると思いますか。

【職員】
税務署などと連携して説明会をしたり、各団体を通じて説明会をするというのは、個々の要望があればとは思うが、より業界の皆さまへ情報を届けることについてはこれからの課題だと思っております。

【ふじさわさん】
どんなことに皆さん不安を感じているのかというのは、今日ヒントをもらえたと思うので、ぜひそういった機会は設けてほしいと思っております。


(私:おお…ふじさわさん、自民党だけどなんだか良い感じだ…!)


【ふじさわさん】
ただ、今まで進めてきたということもあり、先ほど高橋議員からもあったように、課税の公平性ということであるとか、そういったメリットといいますか、良い点もあると思っております(!?)この請願については、延伸を含めてということですが、延伸を今までもしてきている中で、延伸に延伸をということになってしまうと混乱もあるのかな、ということで、不採択とさせていただきたいと思っております。請願者の気持ちはとても伝わっておりますし、衆議院議員との話し合いもしたりしておりますので、こういった声は引き続き伝えて、より良い制度になるように私たちも努力していきたいと思います。


途中から話が頭に入ってこなかった。


すごい、私たちの不安の声に寄り添ってくれようとしてる、と思って話聞いてたけど、急転換しすぎて全然頭入ってこなかった。

今までも延伸してきたから、また延伸すると混乱する?

今までも延伸してきて混乱してないのに、なんで今回だけ延伸すると混乱するんですか?

議員も、職員ですら理解できていない、ましてや一般の事業者はもっと理解していない、この周知レベルで、誰もよく分かっていないけど延伸すると混乱するから、もうやっちゃえってこと?

誰もよく分かっていない制度を導入する方が混乱するよね?


(あっ、うっかり冒頭からブチギレパートになってしまった…)


いやでも、意味が分からなすぎるので。
途中まですごいいい感じの人だな、って思ってたのに。

ふじさわさんが個人的にどう思っているのかは分からない。
結局、自民党なんだな、この人は、ということなのかな。
会派。そういうことなんですね。ガッカリです。


ここで急に小林弘明区議のターン!!!

【小林さん】
河原さん、さっき「継続」とおっしゃってましたが、継続だとこの請願は廃案になってしまうので


そうなの!?


「継続」ってそういうこと!?


請願は「採択」「不採択」のほかに「審査継続」というものがあるそうで。

採択・不採択をこの段階では決められない、と思った議員は「今日はとりあえず保留にして、次回もまた審査しましょう」ということで「継続」を選ぶのだそう。

ただし「継続」は「継続」だけで決を採るので、継続が一人しかいないと、その継続はハネられてしまうのだ…!


【小林さん】
色んな党の考え方はあると思うけど、マイナポイントも延期したし、情勢も不安定な中で、豊島区が国に「ちょっと立ち止まろうよ」って意見をいうことで国が止まるのか止まらないかは分からないけど、高野区長が豊島区を文化、漫画、アニメなどの「聖地」として打ち出したからこそ、せめてそれくらいはやるべきじゃないか。なんとかこの請願を採択してもらって、せめてこの思いだけでも国に伝えて、高野区長の思いも引き継ぐぞという意味もこめて、ぜひお願いしたいなと思います。


小林さん…!河原さんに「採択にまわってください」と伝えてくれている…!!援護射撃ありがとうございます!!

継続じゃ採択にならない、それを分かってて継続にまわっているのか都民ファーストは…!

なんなんだ、そんなもの実質不採択だ…寄り添っている風に見せて、継続だという形だけとって、不採択にまわっているということじゃないですか!

正直、一番やり方が汚いと思いました。


さらに渡辺くみ子区議のターン!!!

【渡辺さん】
私7期議員やってますけど、生の声に一番触れてるのって、やっぱり地方議員だったり地方自治体の職員だと思っています。それを国に伝えるというのは、私たちの大きな役目だと思います。国会議員に会うのはハードルが高いけど、地方議員なら生の声をすぐ聞ける。職員にも、そういう思いで区民に接してほしい。とにかくこの請願は採択してもらって、国にこの思いを伝えるべき!強くそう思います。


ぜひ採択を、ということで熱い援護射撃ありがとうございます!

小林さんも、渡辺さんも、豊島区が地元の人の声を聞いて、それを国にあげることこそが我々の仕事なのではないかと言っていましたが、本当にその通りだと思います。

「国が決めたことだから」で従うばかりではなく「国が決めたことでこんな問題が現場では起きている」という報告も、きちんとやるべきです


いよいよ採決の時間。


まず「継続」について。

都民ファーストの会・河原弘明さんが賛成に挙手。

当然、挙手少数で継続は否決。


【河原さん】
苦渋の選択(ハァ?)の継続が否決されて、最後に小林議員と渡辺議員のお二人からお話がありましたが、今までもみんなで考えてきたんだし、私自身も考えてきたわけですので、最後の結論を出さないといけないのかなとは思っています。今までインボイス制度が延伸になっているというのは、事実として受け止めなければいけないのと、緩和措置も設けられた。もう準備を進めている業者の方も結構いらっしゃるとも聞いている。

ということで、最終的な結論としましては不採択とさせていただきたいと思います。

あのね、こっちは茶番に付き合ってる暇無いの。


苦渋の選択だとか、寄り添う気持ちがあるようなパフォーマンスはいらない。


私たちはあなたたちが心の中で本当はどう思っているかなど、どうでもいい。

「あなた達がどう行動したか」でしか、評価しない。

あなたは「継続」だとかいうパフォーマンスをはさんで、不採択にした。


私の記憶に刻まれるのはそれだけです。


改めて採決の時間。

「採択に賛成」に挙手をしたのは、

無所属元気の会・小林弘明区議
共産党・渡辺くみ子区議
無所属の会・入江あゆみ区

しかし、残念ながら3人では過半数に達しない。

挙手少数、よって不採択と決定。


これにて、私の請願の時間は終了。

私はこのとき、とにかく腹が立って仕方がありませんでした。

今までも延伸してきたのに、コロナ禍と物価高騰で最悪の状況なのに、延伸はできないと、会派の意向に従った自民党・ふじさわ愛子区議

私の意見陳述など無かったかのように、ただただ公明党のやってきたことの正当性を言い訳し続け、現場がどういう状況なのか私にも職員にも質問せず、現場の声を無視した公明党・高橋佳代子区議

そして文化を守るだとか、区民に寄り添わなければならないだとか、あたかも表面上は理解を示しているような素振りで、否決されることが分かりきっている「継続」という選択をし、不採択側にまわった都民ファーストの会・河原弘明区議

私が豊島区民なら、あなた達には絶対に選挙で投票しない。


自分の目で見て、聞いて、そう思いました。

…なんてムカムカムカムカしていたら、次の請願が始まってしまったので、退室。


部屋を出たら、VOICTIONの仲間と、塚田ひさこ区議が待っていてくれました。

塚田さん、この委員会の出席議員じゃないのに、わざわざ傍聴して応援してくれていたのだそう…ううう、優しい…。

仲間たちや塚田さんに「あんじーは立派だった」「質問の受け答えもバッチリだった」と労いの言葉をかけていただく。

そんな皆さんの優しさに、涙が…

出るわけではなく、

あんじーはまだ怒り狂っていた。

(※よくあることです笑)

塚田さんいわく「かなり惜しかった」とのことで…請願や意見陳述の内容としてはとても良かったそうな。

ちなみに委員長の細川正博さんや、副委員長の石橋正史さんは、私が意見陳述をしているあいだ、すごく真剣な表情で話を聞いて、うんうんって頷いてくれていた。

きっと一個人としては、みんな請願には賛成したい部分もあるのかもしれない。

だけど、私も命を削るような作業を経て、今日ここに来た。

だから議員が一個人としてどう思っているかは、私はくみ取るべきではない。

私は議員の「採択」「不採択」「継続」という『行動』のみで、議員を厳しく評価するしかないのだ。


最後に、豊島区民の皆さまにお伝えします。

無所属の会(れいわ新選組)・塚田ひさこさん
無所属の会・
入江あゆみさん
無所属元気の会・
小林弘明さん
共産党・
渡辺くみ子さん

豊島区からインボイス制度反対の声をあげてほしいなら、上記4名は非常に頼りになる存在です。

このnoteを書いている段階では、まだ統一地方選挙の結果は出ていませんが、どうか豊島区が良い方向へ進めるように、私のレポートが皆さまの投票のご参考となりますよう、願っております。

また、豊島区以外にお住いの皆さまも、私の請願レポートを参考に、自分の住んでいる地域の市役所で、色んな陳情や請願をしてみてほしいなと思います。

長い長いレポートにお付き合いくださいまして、ありがとうございました。

政治素人がインボイス制度に反対してみた話
豊島区『請願』『意見陳述』編

完。


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