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140字小説「夕焼けの行方」

夕焼けがきれいな日暮れ、空を眺めてごらんなさい。
鋏を手に梯子を昇る小人の姿が見えるでしょう。
お目当ての色を見つけた小人は、空をちょきちょき切り抜きます。
そして寒くなり始めると、集めた空をぺたぺたと木の葉に貼ってゆくのです。秋に森が赤や黄色に染まるのは、そういった訳なのです。

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