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入院最後の週末

今日も多少の雲があるが晴れている。
雲の流れは早いようだ。
北から南へと流れていく。

ドス黒く暗い暗い水底から湧き上がってくる希死念慮が肩に纏わり付き離れてくれない。
幾度となく振り払うため肩から肘にかけて拭っただろうか。
外泊から病院に帰って来てからより希死念慮が強さを増した。
現実が私にはやはり厳しかったのだろう。
最近は15時から16時辺りに掛けてここ数日希死念慮がピークに達する。
恐ろしい程の衝動に駆られるのを抑え込む。
今週末この状態で退院する。

恐らく、病院に長居したところで状態は好転はしないだろ。
どっち道外に出たら現実に打ちひしがれるのは何となくわかっており、
早いか遅いか時間の問題だけだろう。

人というのは本当に脆いものだ。
今まであって当たり前だった愛するものを無くしただけで私はこの有様だ。
人?いや私が弱いだけだろうか?
今日も再三に渡って希死念慮は襲い掛かって来る。
正直なところ、もう楽になりたい…と何度も何度も思ってしまう。

次にもし来世があるとしたら、大空を羽ばたける鳥になって空高く自由に飛び回ってみたい。

何もない休日と言うのはそのような事を考えてしまう。

話題を変えよう。
日曜日、昔趣味だった競馬をまた観た。
宝塚記念という春競馬最後のファン投票で選ばれた馬達が走る中央のG1レースだ。
私は金銭を掛けている訳ではないが。
やはり少し分析をしたくなる癖がある。
一番人気を背負っている馬にコレといった弱点はない、この場合ポイントは騎手だ。
騎手のこの競馬場であるレースの勝率と連対率等を簡単に過去5年分を見てこないと思った。
また、レース直前のスコールで馬場がやや不良気味に見えたので道悪が得意の三頭が有利だと思った。
結果はまぁ…三頭のうち二頭が結局は1、2着
だった。
そういえば病室が同室の老年の方と野球や競馬といった共通の話題で会話をしている。
互いに楽しいというより時間潰し的な感じだ。
お互いにプライベートなことには深く干渉はしない。
ただ今日は一緒に競馬のTVを観ていた。


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