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【書評】学力の経済学

こんにちは、渡部です。
記事に興味をもっていただきありがとうございます。

突然ですが、勉強に関してこんなフレーズ聞いたことありませんか?

「〇〇点取ったら、スマホを買ってあげる」
「〇〇点以下だったら、ゲーム没収」
「Aくんは読書をする習慣があるから、勉強もできる」

上に示したようなことは、真実なのでしょうか?
そんな疑問にデータを基にして答えてくれているのが、今日紹介する「学力の経済学」です。

こんな人に読んでほしい!

今回の記事はこんな方々におすすめです。

家庭での子どもの教育について悩んでいる保護者の方
児童生徒の学習指導で悩んでいる先生方

著者の中室牧子さんについて

私が最近動画を見漁っている成田悠輔に近い研究者の方です。
教育×データ分析を専門にされているそうです。

インプットにご褒美を与えよ!

「テストで80点取ったら、ゲームを買ってあげるよ」って言葉、聞いたことありませんか?
私も学生時代に同じように母親から言われてきました。
しかし、この効果は低いようです。
アウトプットは具体的な方法が示されない状態です。
80点を取るために、何をすべきかを考えることって難しいですよね。
問題解く、教科書を音読する、ノートをまとめ直す・・・方法はいくつも浮かんできます。
どうやったら、達成できるか分からないことに取り組むのは難しいのは大人も子どもも変わらないんですよね。
その代わり、「この本を一冊読んだら、お菓子あげるよ。」のように何をするかが明確であることが重要であるようです。

ゲームは1日〇時間?

「うちの子は、ゲームばっかりしてるんです。」

こんな言葉を聞くことは教員をしているとたくさんあります。
ゲームは悪なのかと言われると一概にはそう言えないようです。
本書によると、1日1時間程度のゲームは、全くゲームをしないのと変わらないという研究結果があったようです。
しかし、2時間以上は負の影響があるようなので、注意が必要ですね。

因果関係と相関関係

〇〇くんは、読書をするから学力が高い

これって本当でしょうか?
「読書をするから、学力が高い」のように『Aだから、Bである』という関係を因果関係と言います。
一方で、『AとBが同時に起こる』という関係を相関関係と言います。
読書をするから、学力が高いとは必ずしも言えず、学力を高い人が読書をしているに過ぎないのかもしれません。
ある事象が因果関係で成り立つ問題なのか、相関関係で成り立つものなのかをきちんと考える必要があります。

非認知能力を高めよ!

子どもの学力を伸ばすために、非認知能力を高めることが重要視されています。
非認知能力とはなんでしょうか?
非認知能力は「生きる力」を指します。
学習指導要領でもトレンドワードになった生きる力です。
別の言い方をすれば、テストで計ることのできない力が非認知能力です。
例えば以下のようなものが、非認知能力にあたります。
①誠実さ
②忍耐力の強さ
③社交性
④好奇心の強さ

このようなものが非認知能力にあたります。
これらの能力は人との関わりの中から獲得できます。
今回の学習指導要領で重要視されている、「主体的・対話的で深い学び」は、非認知能力を鍛えるためにも重要なのではないでしょうか?

学力の経済学は、内容もすごく面白いです。
興味を持った方は、ぜひお読みください!

最後までお読みいただきありがとうございます!

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